#私のキャリア失敗談Vol.7|なりたいものが見つからない。それはただ“なれるもの”の選択肢を知らないだけかもしれません。

 

『みんなのキャリア相談室』新企画「#私のキャリア失敗談」。これは、さまざまな分野で活躍する方の社会人生活のしくじり・失敗談を紹介する企画です。

 

第6弾の今回は現在、株式会社トーコンにて広報・採用・人材育成などを担当しマネージャーとして活躍されている前原加奈さんの経験談を紹介します。

 

 

私が大学を卒業したのは1999年、俗に就職氷河期のどん底と言われる時でした。

 

その少し前から、山一證券や長銀の経営破綻、金融危機からITバブル崩壊へと、日本全体に先行き不透明感が漂っていたそんな時代でした。

 

もともと、大学に入学した時、私は教員を目指していました。

 

少しでも役に立てばと、1年生から学習塾や家庭教師のアルバイトを掛け持ちし、大学4年で教育実習に参加。

 

そこで現実を知ります。

 

私が希望していた広島県の高校教員国語科の採用枠は1名。同学科内にも同じポジションで受験を予定しているライバルが多数おり、もちろん他大学にも・・そう考えると私なんて受かりっこないとしばらくは呆然としていました。

 

次第に気持ちを切り替えて就職活動を開始したものの、地元の広島の合同企業説明会では、だだっぴろい会場に企業はちらほらとしかなく、ブースに行っても「うちは女性は採らないよ」とはっきり言われる始末。

 

まだリクナビもなかった時代、企業へのエントリーはハガキで資料請求をするところからでしたが、小さな地方の大学に大手企業からは返信すらない状態。

 

時代の不況の空気にのまれるように、当時の私は将来に対して真面目に考える事を放棄してしまっていました。

 

とはいえ、卒業も迫る中でどこかには入らないといけない。

 

そんな私にひらめいたのは、

「自分には洋服がある。好きな洋服に関わる仕事がしたい!」「安い給料で好きな洋服も買えないくらいなら、同じ給料が安くてもアパレルで働けば毎日好きな服を着ていられる!」

いわゆる“好きを仕事にしよう”そんな考えでした。

 

そこからは持ち前の行動力で、好きなブランドの会社に直接連絡をし、当時もっとも好きだったブランドであるヨウジヤマモト社に入社を決めたのです。

 

・・・ただ、結局入社して2年足らずで私は退社をすることになります。

 

 

 

 

Q.前原さんが辛い時・落ち込んでいた時に支えられた本は?

 

山田詠美さんの「ぼくは勉強ができない

西村 佳哲さんの「自分の仕事をつくる

 

 

 

 

今もしあの時の自分にアドバイスをするなら、あの時の“好きを仕事にしよう”という考えに対してこう言うと思います。

 

洋服が好きであることよりも大切なのは、洋服を売ることが好きであるかどうか」と。

 

実際に入社し、研修を経て店舗に配属され、確かに好きな洋服に囲まれ洋服のことばかり考えていられることは最初は楽しかったです。

 

ただ、仕事は毎日毎日続くものです。見て、眺めて、かっこいいな可愛いな、そんな瞬間的な感情だけでは、もたないのです。

 

販売職のミッションとして、1つでも多くの洋服を売ることが求められ、月々の売り上げ目標は少しずつ上がっていき、その目標を達成するための毎日はだんだん色あせていきました。

 

特に激しく後悔したのは、自分なりの夢をもって挑戦し、学生時代とは違う大きな世界で夢に向かって努力している友人たちの姿を見たときです。

 

今思えば、もっと具体的にどのように働くのか、何を目指し、何のために働くのかをもっと真剣に考えるべきだったと思います。

 

学生時代に見ている世界は思っているより狭い。今自分が好きなものや興味があるものは、限定的なものかもしれない。もっと視野を広げ、色々なものと出会う機会を作れば良かった。

 

そして、働いた先に得られるもの、それが将来の自分にどのようにつながっていくのかに想いをめぐらせればよかった。

 

それは簡単なことではないと思いますが、自分の人生を投資するうえで真剣に考えるべきことだったと今となっては思います。もちろんそこで全てがわかるようになるとも思いませんが、少なくとも、可能性を広げるという意味で大切なことだと思うんです。

 

なりたいものが見つからない、そんな声を聞くこともありますが、それはただ単純に“なれるもの”の選択肢を知らないだけではないでしょうか。

 

自分が知らない業界や仕事を知るために、新聞を読んで社会の動きや流れを知ったり、その上で色々な人と出会って仕事のやりがいや難しさなどの話を聞きそれを鵜呑みにせず質問したり自分の想いを言葉にしてみて意見をもらったり。

 

そんなことを繰り返すことで、初めて「自分らしさ」の端っこをつかむことが出来るのではないかと思います。

 

その後私はたまたま人材業界に縁をいただき、そこから今に至るまで20年以上採用や雇用に関わる仕事をしてきました。

 

辛いことも大変なことも山ほどありますが自分の未来につながっている手ごたえがそこにはあります。

 

困難な状況でも諦めないで考え抜くこと、損得勘定だけではなく自分の将来につなげていく覚悟なり意志があるかどうか。今となってはそんな風に思います。

 

 

 

 

このエッセイを書いたのは・・・・

 

前原加奈

1976年生まれ。県立広島大学卒業後、「好きなものを仕事にしたい」とアパレルブランドに販売職として入社するも2年で退社。

 

それから20数年にわたり人材・雇用の現場に従事。上場メーカーの採用担当、人材サービス大手の大学渉外担当などを経て、2013年に求人・集客に強みをもつ広告代理店、株式会社トーコンへ。採用代行事業での事業強化ののち、現在は広報/採用・成長支援Gゼネラルマネージャーとして勤務。

 

・株式会社トーコンHP:https://tokon.co.jp/

・Twitter:@maekana_

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