【語彙力とは】もう「ヤバイ」は使わない!語彙力を鍛えるメリット・トレーニング方法

「もっとふさわしい言葉があるはずなのに…」言葉が出てこなくて困った経験、ありませんか。

遅刻しそうで「ヤバイ」
ランチが美味しくて「ヤバイ」
残業しても仕事が終わらず「ヤバイ」

これでは社会人の語彙力とは言えません。

 

仕事ができる人の特徴の1つ「語彙力の高さ」。説得力のあるプレゼンで商談を成立させたり、気が乗らない食事の誘いを上手に断ったりできるのは語彙力が高いからなのです。

 

実はこの語彙力は誰でも鍛えられる力。語彙力とは一体どういう能力なのかを知り、鍛えていきましょう。

目次

語彙力とは

 

オンラインでのやり取りが増えてきた今、非対面でも良好な人間関係を築くためにコミュニケーション能力は重視されるようになっています。

 

そして、語彙力はコミュニケーション能力に大切な要素の1つ。一体語彙力とは、どういう力なのでしょうか。

語彙力とは
その人がもっている単語の知識とそれを使いこなす能力
(参考:語彙力(ごいりょく)の意味 – goo国語辞書

たくさんの言葉を知っているだけでなく、その言葉を正しく使いこなせる人が「語彙力の高い人」。語彙力が高い人は的確で十分な説明ができ、自分の意見や気持ちも相手に分かりやすく伝えられるでしょう。

 

例えばテレビで見かける食レポをするタレント。視聴者に伝えるためには「おいしい」以外の具体的な感想が求められますよね。まさに語彙力が勝負です。

 

語彙力が必要なのは話すとき、書くときだけではありません。私たちは頭の中で考えるときにも言葉を使っています。語彙力が低いと思考の範囲も狭くなってしまうのです。

 

ビジネスにおいては一般的な語彙だけでなく、さらに社会人として適切な言葉を使える力が必要。常識的な言葉を知らなかったり、説明に使う言葉が幼かったりすると、仕事は大丈夫だろうかと不安に思われてしまいます。

 

語彙力で仕事の能力を想像されることもあるので、仕事ができると思われるためにも語彙力は必要な力なのです。

 

今、SNSでは自分の気持ちの後に(語彙力)と書く人も増えていますが、これは「自分にはこの気持ちを表現する語彙力がありません」という意味。言葉が見つからないほど素晴らしいのだ、とも解釈できますが、自分の語彙力の低さを笑う自虐なのかもしれません。

 

一般的に「語彙力」は能力を表す語なので「語彙力が多い/少ない」という表現は誤りになるので注意しましょう。「語彙力がある/ない」や「語彙力が高い/低い」と表現します。

2種類の語彙力

語彙力には認知語彙と使用語彙、2種類あると言われています。

 

・認知語彙(理解語彙:Passive Vocabulary)

 

認知語彙は「聞いたことがある程度の言葉の範囲」。日常的にはほとんど使わないけれど、見たり聞いたりすれば何となく意味が分かるような言葉です。

 

まだ自分では使う意欲も機会もない言葉の範囲なので、例えば外国語の単語や新語が認知語彙には多く含まれます。

 

・使用語彙(Active Vocabulary)

 

使用語彙は「自分が使う言葉の範囲」。日頃使っている言葉の数は認知語彙の3割程度と言われています。

語彙は次のようなステップで増えていきます。

 

Step1.認知語彙を増やす

Step2.実際に使う

Step3.間違えては直す

Step4.使用語彙となる

英語の学習を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。習い初めはとにかく英単語を覚えましたよね。これが認知語彙を増やすステップ。

 

次はその言葉を使って自分で表現する練習。間違えては直す、を繰り返すとやがてその言葉をどういう場面でどういう文で使えばよいかが分かってきます。

 

自分で自由にその言葉を使えるようになったら認知語彙から使用語彙に移行完了です。語彙の中でも使用語彙を増やし、正しく使うことが大切ですが、そのためには認知語彙も増やす必要があります。

語彙力を高めるメリット

 

ビジネスにおいて語彙力を高めるとどのようなメリットがあるか、見ていきましょう。

コミュニケーションスキルが向上する

コミュニケーションスキルは仕事をする上では必要不可欠。語彙力が高ければコミュニケーション能力も高くなります。豊富な語彙から言葉を選べるので、相手に分かりやすい具体的な説明ができるようになるのです。

 

自分の意見を的確な言葉で話せるようになるので、誤解が生まれにくく円滑に話が進むでしょう。また人は想像するときも言葉を使っています。そのため多種多様な言葉を知っていると想像できる感情の種類も増えるのです。

 

語彙力が高いと相手の複雑な心境も想像しやすくなるので、相手に気持ちに寄り添った発言もできやすくなるでしょう。

簡潔で分かりやすい文章を作成できる

語彙力があると物事を端的に表す言葉を探せるため、簡潔な表現ができます。簡潔な文章は誰にとっても分かりやすいだけでなく、短くまとめられるので時短にもなります。

 

「情報が広がっていくのが怖い」を「情報の拡散が怖い」
「先のことはよく分からない」を「先のことは不透明だ」

「広がっていく」や「よく分からない」も分かりやすい言葉ですが、やや幼い印象を受けますよね。的確な2字熟語や3字熟語を知っていると知的センスを感じられる文章にもなるのです。

 

ビジネスにふさわしい言葉を選ぶことで仕事ができる印象を相手に与えられるでしょう。

理解力がアップする

語彙力があれば社内で回ってきた文書も難なく読め、自分の置かれている状況や会社の現状などを把握することができるでしょう。

 

しかし語彙が不足していると文書を読んでも「これってどういう意味?」と何度も立ち止まってしまい、全体像が見えてきません。

 

語彙は頭で考えるときにも使っているため、語彙力のある人は1つのことから多岐にわたって想像を広げられます。分からない言葉はあっても想像しながら文書の内容を理解できるのです。

 

また人の話を聞く時も語彙力が高い人は相手の言いたいことをよく理解できます。もし不適切な言葉を使っていても前後の文脈から本来使うべき言葉を推測することができるので、話全体を理解できるのです。

仕事の効率が良くなる

語彙力が高いと豊富な語彙の中から適切な言葉でビジネスの基本「報・連・相」が行えるため効率よく仕事が進められます。

 

語彙力があれば上司への報告を簡潔に済ませられるので、上司の時間を邪魔しません。

 

また営業職についている人にとって語彙力の高さは業務成績に直結するでしょう。商品の説明に使う言葉が「すごいんです」だけでは魅力は伝わりませんよね。語彙力があれば顧客を満足させるポイントを具体的に説明でき、商談も成立しやすくなります。

 

トラブルが発生した場合でも、語彙力を使えば状況をわかりやすく説明できるので、周囲の人も一緒に考えてくれてより良い対処法が見つかるでしょう。

語彙力を高める方法

ビジネスに役立つ語彙力、高める方法を紹介します。

読書をする

語彙力を高める最も有効な方法は読書、紙の本を読むことです。本の中の言葉に触れることで「認知語彙」を増やせます。

 

「文字なら本ではなくてもSNSやインターネットで読んでいるからOK」ではありません。

 

例えばスマホで何かを読む時には、大量の情報の中から自分にとって必要なもの、興味のあるものだけを抽出しますよね。文字を読むというよりは選択しています。

 

紙の本では文字を読み飛ばすことはありません。また本を読むと、その物語の世界に入り込み、登場人物の気持ちに同調したり自分が体験したような気分になることもありますよね。読書は本の中の言葉が自分の言葉のように感じられるため、しっかりと記憶に残るのです。

 

今は手軽に読書を楽しめて便利な電子書籍で読書を楽しむ人も多いですが、これもスクリーンで読むため文字を読み飛ばしてしまいがち。知識として記憶に残すためにはやはり紙の本なのです。紙の本の世界にじっくり浸って語彙を増やしましょう。(参考:GigaziNE『紙の本が電子書籍よりも優れていることを示す数々の研究報告』

新聞を読む

新聞も「認知語彙」を増やすために有効なもの。今は電子版でも気軽に読めますができれば読書同様、紙の新聞を読みましょう。

 

紙の新聞は全体を見渡してから好きな記事を読み始められますよね。大きな見出しだけは全体的に目を通すことになるので、関心がなくても今話題となっている言葉は認知できるのです。

 

全ページを読むのはハードルが高いと感じる人はコラムだけ読むのがおすすめ。朝日新聞の「天声人語」に代表される各新聞のコラムは世間のニュースをテーマに書かれているもの。

 

限られた文字数でまとめる必要から、厳選された語彙が使われているので良質な語彙を勉強できます。

言葉のパズルをする

ゲームで語彙を増やす方法もあります。

 

例えばクロスワードパズル。ヒントから単語を探すことで自分の知っている言葉を呼び覚ます効果があります。知らない言葉も意味と合わせて覚えることもできますね。

 

漢字のパズルもおすすめ。熟語の認知語彙を増やすことになり、簡潔な文章作成に役立ちます。

 

雑誌や新聞にもパズルは掲載されていますし、アプリを使えば手軽にできるのでおすすめです。食事の後や通勤時間などの隙間時間を使って語彙力をアップさせましょう。

【おすすめのパズルアプリ】

 

・Words of Wonders:世界パズル&クロスワードiPhone用アプリ/Android用アプリ
与えられたいくつかのひらがなから単語を作り、あてはめていくワードパズル。限られたひらがなでこれだけの単語が作れるという発見があります。背景が世界の名所になっているのも楽しめるポイント。

 

・漢字ナンクロ -にゃんこパズルシリーズーiPhone用アプリ/Android用アプリ
盤面のマスを漢字で埋めていくパズル。クロスワードのようなヒントはなく、既に印字されている漢字から推測。認知語彙の隅から隅まで使って解いていくパズルです。

 

・クロスワード群英伝iPhone用アプリ/Android用アプリ
与えられたひらがなをあてはめていくワードパズル。パズルが完成するとキャラクターが集められたり育てられたりします。普通のクロスワードパズルでは退屈してしまいそうな人におすすめ。

分からない言葉を調べる

少しでも不安を感じる言葉に出会ったら、必ず調べる習慣をつけましょう。使用語彙を増やすためには正確に言葉を覚える必要があります。

 

今は簡単にスマホで調べられるので、例文を参考に言葉の意味とその使い方をチェックしましょう。例えば会議中や打ち合わせ中などすぐに調べられないときは、資料の片隅にメモを残せば後で調べられます。

 

分からないままにしておくといつまでも認知語彙のまま。初めのうちは調べる手間が苦痛に感じるかもしれませんが、何度も調べれば習慣化され苦痛ではなくなるはず。

語彙力が高い人の真似をする

語彙力が高い人の真似をする方法もあります。真似をするにはまず語彙力が高い人の使う言葉を聞きとること。自分にとってはまだ認知語彙の言葉をどのように使っているかがわかります。

 

その使い方を真似ることで認知語彙から使用語彙に移行させられるのです。実際に言葉を使わないと使用語彙は増えません。真似することで効率よく言葉の正しい使い方を学べます。

 

「真似る」は「学ぶ」の第一歩!人を真似するメリット・ポイント・注意点

アプリを活用する

スキマ時間を使って手軽に語彙力を高めるアプリもあります。

 

例えば「語彙力診断」はクイズ形式で語彙力診断ができるアプリ。定期的に自分の語彙力をチェックすれば、向上心を持ち続けられるでしょう。

 

またいつも同じ表現ばかりになってしまうと悩む人には「類語辞典」がおすすめ。認知語彙が増えると同時に、辞典なら微妙な違いなども詳しく説明されているので、場面に応じた使い方を覚えられます。

【おすすめのアプリ】

 

・語彙力診断

(iPhone用アプリ/Android用アプリ)

 

・大人の語彙力検定 -“デキる大人”の会話力が身につくアプリ

iPhone用アプリ

 

・Weblio類語辞典Android用アプリ

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