公認会計士
公開日
2021.11.09

公認会計士

公認会計士とは、企業の会計が適切に行われているかどうか監査を行う職業のこと。企業の監査と会計を専門とする国家資格で、医師・弁護士と並んで三大国家資格の一つです。

合格率10%程度の超難関国家資格であると同時に、独立開業のチャンスがあり、一生の仕事にできる公認会計士に興味がある人も多いでしょう。

公認会計士の独占業務は監査業務。企業が作成した決算書の内容が正しいかどうかチェックを行い、お金の使い方が法律に従っていることを証明します。公認会計士の監査結果に基づき、投資家は企業への投資が妥当か判断するのです。

他にも税務業務、コンサルティングなど、公認会計士はさまざまなフィールドで活躍しています。

会計分野の最高峰資格と言える公認会計士は、社会の透明性を保ち、企業を発展させるために必要な職種と言えるでしょう。

評価・満足度

総合評価 3.0
平均年収
892万円
最高年収
7,000万円
やりがい
3.0
給与・年収
3.0
専門性
3.0
将来性
3.0
休日・待遇
3.0

公認会計士の主な仕事内容

会計のプロフェッショナルと呼ばれる公認会計士は、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。

監査

公認会計士の主な仕事は、監査業務。企業の決算書に誤りがないか、公正な会計が行われているか、法律に従っているかをチェックをします。

対象となる上場企業や一定の条件を満たす大手企業は、公認会計士による監査が義務付けられています。監査は企業の社会的信用や利害に大きく関わるため、高度な専門知識を持つ公認会計士のみが行える独占業務なのです。

会計監査で確認する内容は主に以下です。

  • 貸借対照表と損益計算書の内容確認
  • 売掛金と買掛金の残高確認
  • 現金・預金・借入金の残高確認
  • 経理処理状態と帳簿組織・システムの確認
  • 伝票の確認
  • 勘定科目の確認
  • 引当金等の確認
  • 固定資産の計上や除却処理の確認
  • 実地棚卸しの確認

会計監査の目的は、企業の会計報告における虚偽やミスを排除すること、それと同時に会計報告の正当性を証明することと言えるでしょう。企業の会計報告が正しいと社会的信用が得られることで、投資家は安心して企業に投資でき、消費者も安心して商品やサービスを購入できるのです。

税務

税務業務も公認会計士が行える業務の一つ。公認会計士は、別途試験を受ける必要なく、税理士資格が得られます

独立開業して税理士業務を行う人もいれば、税理士法人に勤める人もいるでしょう。主に中小企業や個人事業主の税務処理や納税・接税に関するアドバイスなどを行います。

税務業務の具体的な内容は以下です。

  • 各種税務申告書類の作成
  • 税務申告の代理
  • 税務相談

コンサルティング

株式の公開や経営戦略など、企業の経営に関する助言も公認会計士ならではの仕事。

他にも、企業の買収や合併、組織編成の支援、経営難の企業の再生支援、資金調達のアドバイスなどコンサルティングの内容は多岐に渡ります。

これらのようなコンサルティングは公認会計士の独占業務ではありません。しかし公認会計士の専門知識を必要としている企業も多く、今後も需要が高まると考えられています。

コンサルティング業務には、企業戦略のニーズや課題を解決するための戦略を立案し、提案する能力が求められるのと同時に、監査や税務の知識が欠かせないのです。

公認会計士の年収

公認会計士は、会計分野の最高峰資格と言われており、会計に関する最も難易度の高い仕事をしています。国家資格を必要とし、資格取得の難易度も高いため、公認会計士の年収は男女差もなく非常に高いです。

公認会計士資格に合格すると、多くの公認会計士は監査法人に就職します。そのため初任給に大きな差はありません。その後、年齢や経験を重ねるごとに年収は上がり、70代以降も日本の平均年収を超える額を維持しているといった現状もあります。

監査法人から独立するとさらに年収が上がるケースも。独立開業して、一社ごとに顧問契約を結ぶ場合は顧客が増えるほどに収入も上がります。監査法人のサポートといった位置付けで独立するケースでも、安定して収入が得られるでしょう。

また、定型的な監査業務にとどまらず、マネジメントやコンサルティングの経験を積むことで、公認会計士としての価値はさらに高まり、年収アップが狙えます。

公認会計士はお金に関するプロフェッショナルであり、大手企業から中小企業、個人事業主まで、あらゆる企業に必要とされ活躍できる職業。

そのため、ニーズはさまざまな分野に山ほどあり、どのような働き方を選択しても安定して稼げる職業と言えるでしょう。

公認会計士に求められるスキル

資格試験の難易度は高いですが、安定して稼げる公認会計士。どのようなスキルが求められるのでしょうか。

数字に強いこと

公認会計士の監査業務は、企業の膨大な財務資料を見て、数字が正しいかどうかを徹底的にチェックすることです。

そのため公認会計士は、第一に数字を扱うことが好きであることが重要。決算時期といった繁忙期には、一日中数字を見ながら過ごさなければならないこともあります。

企業の財務資料に不正がないか、ミスはないか、集中して細かい数字まで検証する必要があるため、公認会計士は数字が好きで、なおかつ数字に強いことが求められるでしょう。

分析力

公認会計士は、膨大な情報を処理し、分析する能力が求められます。公認会計士の仕事は、企業の財務資料の数字を見てひたすら計算するといったイメージを持たれがち。

しかし監査業務においては特に、数字を通して見える企業の経営状況やビジネスを分析し、課題を見抜く力が必要です。公認会計士は、財務資料から読み取れる膨大な情報を取捨選択し、正確に素早く分析する力が必要と言えるでしょう。

判断力

公認会計士には、公正に判断する力が求められます。監査業務に携わっていると、企業の課題に直面した場合や誤った情報を発見した場合など、厳しい判断、難しい判断が必要な場面が多くあります。

そのような時に間違った判断をしてしまうと、自らの価値を下げるだけでなく、企業の社会的評価まで下げてしまう可能性も。監査の専門家である公認会計士の判断は社会的にも重いため、情報を的確に処理した上で、常に公正な判断をすることが求められます。

公認会計士に役立つ資格・スキル・経験

公認会計士にとって役立つ資格はどういったものがあるのでしょうか。

公認会計士試験

公認会計士試験は金融庁の公認会計士・監査審査会が実施する国家試験。公認会計士として仕事をするためには必須となる資格です。マークシート方式の短答式試験と記述式の論文式試験の両方に合格する必要があります。

短答式試験の試験科目は、以下です。

  • 財務会計論
  • 管理会計論
  • 監査論
  • 企業法

論文式試験の試験科目は以下です。

  • 会計学
  • 監査論
  • 企業法
  • 租税法
  • 選択科目(経営学、経済学、民法、統計学から1科目)

試験に合格後は、実務経験を2年以上、補習所に3年以上通うことが義務付けられています。

ただし、実務経験が2年以上ある場合は補習所にて1年に短縮可能。補習所での修了考査を受けて合格すると晴れて公認会計士として登録ができ、公認会計士と名乗れます。公認会計士資格は、年齢や学歴といった制限はないため誰でも受験可能です。

税理士資格

公認会計士の国家資格を取得すると、受験なしで税理士資格も取得できます。公認会計士試験に合格後、以下の手順で税理士登録しましょう。

  • 必要書類の準備・提出
  • 税理士会の面接と審査
  • 交付式に出席して登録

税理士として登録するには、登録料や毎年の年間維持費を支払う必要があります。

しかし公認会計士として独立開業する場合は特に、税務業務を行うことも多いため、税理士登録しておくことがおすすめです。

行政書士資格

公認会計士の資格を取得すると、無試験で行政書士登録も可能になります。行政書士会へ必要な登録書類を提出し、審査を受け、問題なければ行政書士登録完了。行政書士登録には手間も時間も必要な上、登録費用もかかります。

しかし、行政書士登録しておくことで、以下のようなメリットがあると言えるでしょう。

  • 創業時のサポートができるようになるため、集客できるターゲット層が広がる
  • 行政書士が作成できる1万種類以上の書類に対応できるようになるため、仕事の幅が広がる
  • 行政書士としての幅広い知識を持って、多角的に企業の課題に対応できるため、顧客から信頼が得られる

公認会計士の仕事の厳しさ

安定して働ける公認会計士に興味を持つ人も多いでしょう。公認会計士の仕事で大変なことはあるのでしょうか。

資格取得が難しい

公認会計士はまず、資格を取るのが非常に難しい職種です。医師と弁護士と並んで三大国家資格と言われている超難関試験。

必要な勉強時間は4,000時間とも5,000時間とも言われています。受験資格は学歴不問とはいえ、相当勉強しなければ一発合格は困難でしょう。

そして見事、合格して公認会計士になると、周りは皆、難関試験を突破した専門家ばかり。その中で出世するのはさらに難しいと言われています。

激務である

公認会計士の仕事は激務と言われます。特に日本の多くの企業が決算を迎える3月。多くの公認会計士は長時間労働、残業をしてでも、膨大な量の財務書類をチェックし続けなければなりません。

体力的にもきついですが、長時間集中力を切らさずに仕事をするのは非常に大変なことです。「なんとなくチェックした」「ささっと目を通した」では済まされず、全ての数字に間違いがないか、夜中であろうと残業続きであろうと徹底的に確認します。

公認会計士の資格は難易度が高く、誰でもなれるわけではありません。いくら努力しても一握りの人しかなれない職業。それだけに人手不足もあり、簡単に誰かに手伝ってもらうこともできず、一人ひとりの公認会計士の業務は膨大かつ激務と言えるでしょう。

責任が重い

公認会計士の仕事は非常に責任の重い仕事。万が一、ミスや虚偽を見抜けなかった場合は社会問題に発展する可能性もあるため、細かい疑問点も見過ごさないよう神経を研ぎ澄まして仕事をしています。

逆に不正を発見した場合も、決算書を信頼して取引した企業や株主にも影響を及ぼすこととなるため、判断を下す公認会計士の責任は重いのです。

公認会計士の携わる業務は会社の要の部分であり、企業の存続を左右する仕事といって良いでしょう。常に正しく公正な判断が求められるため、公認会計士は責任を感じながらプレッシャーの中で働いているのです。

公認会計士に向いている人

目指す人も多いけれど簡単にはなれない公認会計士。では、どのような人が公認会計士に向いているのでしょうか。

正義感のある人

公認会計士に向いている人の特徴として、正義感が強い人が挙げられます。企業の会計に不正やミスが発覚した場合、たとえ付き合いの長い企業の存続を左右するとしても、毅然とした態度で事実を伝えなければなりません。

もしも不正やミスを指摘しなかった場合、公認会計士自身の責任が問われるのはもちろん、企業の社会的評価も下がります。そのため公認会計士には、正しいものを正しいと毅然と伝えられる、正義感が強い人が向いていると言えるでしょう。

経営に興味がある人

公認会計士の仕事は企業の経営に直結する会計監査であることから、経営に興味のある人が向いていると言えます。

公認会計士は、ただ数字を字面だけチェックするのではなく、数値を通してその企業の経営状況を知り、アドバイスすることも求められます。仕事を通して関わる相手が、経営者や役職者であることが多いことも理由の一つ。

財務資料を通して企業の経営状況やビジネス、世の中の経済の流れなどを見る力も鍛えられると、公認会計士としてより重宝されるでしょう。

論理的思考ができる人

公認会計士には、論理的思考ができる人が向いていると言えます。数字や計算に強いのはもちろん、数字を使って企業の課題や経営に関するアドバイスをする能力が必要です。

会計監査において、根拠のない指摘や感覚的な意見は求められません。数字を扱う専門家であるからこそ、ロジカルに考え、ロジカルに説明できる人が公認会計士に向いていると言えるでしょう。

公認会計士になるには

公認会計士になるには具体的にどのようにしたら良いのでしょうか。

公認会計士試験に合格する

まずは公認会計士試験に合格する必要があります。受験資格はありません

会計の専門学校から目指す人もいれば、大学で経営学や経済学を学んで目指す人もいます。ダブルスクールで資格試験予備校に通う人もいるでしょう。社会に出てから改めて公認会計士を目指すために専門学校や通信講座を利用する人も。

試験は短答式試験と論文式試験に分かれており、短答式試験の合格者のみ、論文式試験を受験できます。

また、短答式試験に一度合格するとその後2年間は短答式試験が免除される仕組み。短答式試験は年2回、論文式試験は年1回実施され、合格率は10%程度と難易度は高いでしょう。

実務経験を積む

公認会計士試験に合格後したら、2年以上の実務経験が必要です。

監査法人や公認会計士の補助、企業の財務部門での監査などを行います。公認会計士の資格試験の前に実務経験を積むことも可能ですが、資格試験の難易度が高いことから、まずは試験に集中し、合格してから実務経験を積むのが一般的です。

実務補習を受け、修了考査に合格する

公認会計士の資格試験合格者は、原則3年間の技能研修に参加し、必要な講義を受けて単位を取得しなければなりません。必要単位取得後は修了考査を受け、合格すると公認会計士名簿に登録でき、晴れて資格が付与されます。

公認会計士のキャリアパス

公認会計士は、資格取得後はまず、監査法人に入るのが王道と言えます。監査は公認会計士の独占業務であり、経験しておくとメリットが大きいためです。

安定した環境で監査業務に従事しながらキャリアを積み、管理職や経営ボードに昇格するといったキャリアパスがあるでしょう。

公認会計士として独立開業する人もいます。監査法人である程度経験を積んでから独立する人が多く、タイミングや経歴はさまざま。独立した場合は、監査だけではなく、税務業務やコンサルティングを行うケースが多いです。

また、コンサルティング会社で活躍する公認会計士、大企業の経理部門・経営部門にて財務書類を作成する側として働く公認会計士も、近年は増加傾向にあります。

公認会計士は多様なキャリアパスを持つのが大きな魅力の一つ。お金・数字はどの企業でも扱っていることから、公認会計士はあらゆる領域で活躍できる職種と言えるでしょう。

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