フリーランスが増えている中、フリーランスの保証や福利厚生について問題になっています。
たとえば、業務委託で働くフリーランスは社会保険に加入できないので、いざという時に所得の補填がないといったリスクを抱えているのです。「もし働けなくなったら・・・」と不安を感じる人も多いはず。
そこで今回は、フリーランス向けの福利厚生サービス4つを徹底比較!以下の3点について比較しました。
フリーランスにとって福利厚生の必要性も詳しく解説。さらに福利厚生サービスの選ぶポイントも紹介し、福利厚生サービス4社をランキング形式で紹介しています。
フリーランスで活躍している人は、より働きやすい環境作りのためにも、この機会に福利厚生の導入をご検討ください。
フリーランスになると福利厚生が受けられない?
「フリーランスになったら、会社の福利厚生がなくなるのは知っている。果たして会社からの保証無しにやっていけるのだろうか?」フリーランスになりたい人の多くがこのようなな不安を抱えています。
社会保険に始まりスキルアップやレクリエーション、働く人を手厚くサポートしてくれる、福利厚生という制度。フリーランス人口の増加にともない、個人向けの福利厚生サービスも充実しつつあるんですよ。
「福利厚生サービスを全然知らなかった。」そのような人にもわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも福利厚生とは
福利厚生とは何となくイメージはできてもその詳細はよくわからない人も多いのでは。
福利厚生とは、会社が従業員とその家族の福利を充実させるために設けた制度。会社側の目的として、労働へのモチベーション向上や優秀な人材確保などがあります。
この福利厚生は、大きく2つに分類されます。法律で加入が義務付けられている「法的福利厚生」と、会社ごとに自由に設定できる「法的外福利厚生」です。
- 法的福利厚生
- 雇用保険
- 健康保険
- 介護保険
- 労災保険
- 厚生年金保険
- 子ども/子育て拠出金
- 法的外福利厚生
- 住宅手当
- 交通費の支給
- 健康診断や人間ドックの受診費用の負担
- 退職金の支払い
- スポーツジムの料金割引 他
フリーランスは特定の組織に所属していないため、会社の福利厚生を受けられません。では同じようなサービスが存在しないのかと言うと、そうではありません。
フリーランス向けの福利厚生サービスを利用すれば良いのです。
フリーランスと会社員の福利厚生の差
会社員であれば、当たり前だった福利厚生。フリーランスになると、そうはいきません。具体的にフリーランスと会社員の福利厚生の差はどんなものなのか、知っておきましょう。
- フリーランスになると・・・
- 社会保険料・・・全額自己負担(会社員:会社が半額負担)
- 年金・・・国民年金に加入(会社員:国民年金と厚生年金に加入)
- 確定申告・・・自分で確定申告が必要(会社員:年末調整により会社が確定申告と納税と対応)
ここまで聞くと、フリーランスになるのってデメリットしか無いのでは?と不安に感じるかもしれません。厚生年金に加入できないフリーランスは将来もらえるであろう年金額に差がでるでしょう。
しかし、フリーランスでも使える福利厚生サービスが近年増加しているのです。
フリーランス向けの福利厚生もある!
「フリーランスは、福利厚生ないんでしょ?」と諦めていませんか。レジャー施設やホテルの割引、スキルアップ支援、法律・税務の無料相談など、フリーランス向けの福利厚生サービスもあるのです。
なかには、IT系フリーランス向けのサポートが充実しているもの、賠償リスクをカバーしてくれる賠償責任保険があるものなど、特徴もさまざま。
クラウドソーシング事業者が提供しているサービスもあり、条件を満たせば無料で加入できます。福利厚生サービスのあるクラウドソーシングを利用している人は、ぜひ利用してみてください。
自分の業務やライフスタイルに合ったプランを利用して、フリーランスでも安心して働ける環境を作りましょう。
フリーランスにとっての福利厚生の必要性
会社の後ろ盾がないフリーランスは、全てのことが自己責任。今まで会社が対応してくれていた、税務関連のことでさえ誰も助けてはくれません。
孤立しがちなフリーランスにとって、福利厚生サービスは頼りになる存在。フリーランス特有のリスクをカバーし、必要なサービスが無料または安く手に入るのです。
賠償責任保険や所得補償で何かあっても安心
福利厚生サービスには、賠償責任保険の加入や所得補償のサービスが含まれます。
フリーランスは業務上で何かあった場合、会社員のように所属している企業が補償してくれることはありません。
情報漏洩や著作権侵害、納期遅延などのフリーランス特有の賠償リスク。これらを自分で対処しなければなりません。働けなくなったときの代わりやサポートも、もちろんありません。
そんなフリーランスの心強い味方となるのが「賠償責任保険」や「所得補償」。もしものときに備えておけば、安心して業務に集中できますね。
混乱しがちな税務関連のサポートがある
税務関連の作業が心配な人におすすめ。無料の確定申告セミナーや節税対策セミナーを提供している、福利厚生サービスがあります。
フリーランスの多くが困惑する税務関連の作業。なかには、「フリーランスになるまで、税金のことを知らなかった。お金の管理なんてしたことない。ちゃんと納税できなかったら、どうしよう・・・」なんて声も。
そんなときは、税務関連サポートを利用して問題解決です。
わからないことを気軽に質問できるので、フリーランスになったばかりの人にもおすすめです。
費用をおさえてスキルアップ
福利厚生サービスを利用すると、学習支援や書籍購入費補助があり、割引価格が適用。スキルアップがお得にできます。
自分のスキルが収入に直結するフリーランス。スキルを磨くのは、高単価な案件を獲得する上でも大事なことです。
例えば、「IT系フリーランスエンジニアが人気の言語を学習し、収入アップした」というのはよく聞く話。スキルアップすれば、仕事の幅も広がります。
費用を押さえて勉強できる。学習意欲の高いフリーランスには、ありがたいサービスですね。
心身を整えてONもOFFも充実!
福利厚生サービスの中には、健康診断を優待価格で受けたり、旅行をお得に楽しめるものがあります。
フリーランスが体調不良になる代表的な原因は「働きすぎ」と「孤独感」。定まった就業時間がないため働きすぎる人、同僚がいないため孤独を感じる人が多いのです。
福利厚生サービスで健康管理や気分転換をすれば、このような状態を事前に防げるでしょう。また体調不良になる前に心身を整えることに役立ちます。
代わりのいないフリーランスにとって、心身ともに健康でいることは、重要な仕事の1つ。自分の健康状態を把握し、ときにはリフレッシュも取り入れながら仕事をしましょう。
フリーランスは福利厚生費を経費にできる!
福利厚生費は、会社が従業員の労働意欲向上などのために負担する費用。この福利厚生費は、会社に所属しないフリーランスでも経費にできます。
フリーランスは会社からの福利厚生がないため、福利厚生費の計上も認められていません。しかし、福利厚生費ではなく、「諸会費」の勘定科目で計上すれば大丈夫。福利厚生サービスの会費が経費として認められるのです。
業界団体や協会への加入、フリーランス専門エージェントで仕事に参画し稼働することで、福利厚生サービスを利用できます。
利用にかかる費用が不安な人も、福利厚生サービスの利用料を経費として計上できるため、節税対策にもなり、安心して業務に打ち込めますね。
フリーランス向け福利厚生サービスの比較ポイント・選び方
ここからは、フリーランス向け福利厚生を選ぶ際に重視したい3つのポイントをご紹介します。それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
実績
まず気にしておきたいのが会員数や利用者数などの実績です。フリーランスと一括りに言っても、業務内容や個人の状況によって必要なサポートは異なります。
多くの支援実績をもつサービスであれば、多種多様なニーズに合わせた複数のプランを提供できます。また、会員数の多さから、多くのフリーランスがサービスに満足していることもわかります。
自分の希望に合った、手厚いサービスを受けられるでしょう。
利用料金の安さ
福利厚生の大切さはわかっている。とはいえ、なるべく金銭的な負担を減らしたいですよね。
そんなときは、「毎月の登録料以上のサポートを受けられるか」を軸にコスパの良さで選びましょう。見るべきポイントは以下のとおり。
福利厚生を受けるには、福利厚生を提供している各サービスやプランに登録・加入しなければなりません。サービスの中には、利用料が無料のものや、月額が数百円のサービスもあります。
サービスごとに料金やサービス内容が異なるので、しっかり比較検討しておきましょう。
使いやすさ
サイトの使いやすさも、チェックしておきたいポイントです。
サポートに加入してから支援を受けられるまでの期間や、支払い方法、プラン解除方法などはあらかじめ確認しておきたいところ。なかには利用エリアや、利用対象が限定されているものもあるので注意です。
また、フリーランスエージェントや一部のクラウドソーシングでも、福利厚生サービスを提供しています。使い慣れたサービスを利用すれば、無駄な手間が省けて便利。
自分が使っているもので、福利厚生サービスを利用できるのか調べてみるのもおすすめです。
サポートの充実度
サービスごとに受けられるサポート数が違うので、自分に必要な支援が充実しているかチェックするのは大切です。
たとえば、健康面が気になる人は健康診断や、メンタルヘルスケア、予防接種などのプランが多いものがおすすめ。逆に、仕事でのリスク管理を中心にサポートしてほしい人は、保険や税金対策、法律に強いサービスを選びましょう。
必要な支援がわからないという人は、期間限定で様々なサービスを試してみるのもおすすめです。
複数の福利厚生サービスを比較し、自分にとってベストなサポートを見つけましょう。
人気フリーランス向け福利厚生全4サービスおすすめ人気ランキング
ここからは、フリーランス向け福利厚生サービスを徹底比較!4社のなかから、使い勝手のよい福利厚生サービスをランキング形式でご紹介します。
・20年以上のフリーランス支援実績あり
・サポートの数は合計44種類!充実度が高いサイト
・ITフリーランス専門エージェントであるギークスジョブが運営
フリノベは、ITフリーランス専門エージェントのギークスジョブが運営する福利厚生プログラム。年々、提携する企業が増えており、2021年6月の時点では合計44種類のサポートがあります。
青色申告に対応した「やよいの青色申告」や、家計簿アプリ「マネーフォワード」を割引価格で利用可能。他にも住宅ローンの相談や、レンタルサーバー料金の割引、家具・家電のサブスクもあり、IT系のフリーランス向けのサポートが充実!
普段、ギークスジョブを利用している人や、税金対策・ヘルスケア・スキルアップなど幅広くサポートを受けたい人におすすめです。
- 利用料
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無料
- 利用者数
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18,000人(2021年7月時点)
- 対応職種
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ITエンジニア 他
- サービス内容
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会計ソフトやヘルスケア、ファクタリングなどフリーランス向けの福利厚生サービス
・大手企業並みに充実した福利厚生サービス
・年間5,000円~弁護士保険制度に加入できる
・副業フリーランスも加入可能
フリーランスの保険は、保険にも強いフリーランス向けの福利厚生サービスです。
情報漏洩や著作権侵害、納期の遅延といったフリーランス特有の賠償リスクをカバーできる「賠償責任保険」があるのが特徴。さらに働けなくなったときに保険金が貰える所得補償制度や、報酬トラブル時に対応してくれる弁護士保険制度も完備!
正社員と違ってフリーランスの場合、何か問題が起きたら自身で対処するしかありません。そんなときフリーランスの保険に加入していると、保証だけでなく法的な意見ももらえます。
- 利用料
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年会費1万円(カード決済のみ)
- 利用者数
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- 対応職種
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全職種
- サービス内容
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賠償責任補償/所得補償制度/弁護士保険制度
・スキルアップ支援が充実している
・福利厚生のサポート内容のバランスがいい
・業種関係なくフリーランス全員に向けたサポートを展開
フクリントは、16年以上の実績がある人材派遣会社「イントループ株式会社」が運営している福利厚生プログラムです。
15種類の生活サポートや、6種類のキャリア・学習支援、12種類の仕事管理サービスがあり、選べる福利厚生のラインナップが豊富!業種関係なく利用できるのがフクリントの特徴で、今後は保険・税金関係のサポートも充実させると公言しています。
仕事・キャリアアップ・生活の全てバランスよくサポートを受けたい方向けです。
- 利用料
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無料
- 利用者数
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15,000人以上(2021年7月時点)
- 対応職種
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エンジニア/プロジェクト管理/戦略/営業/マーケティング他
- サービス内容
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フリーランスでも利用できる福利厚生サービスの提供
・エンジニア向けの福利厚生サービスが豊富
・18種類の生活・健康面サポートが受けられる
・セミナーやウェビナーを定期的に開催!スキルアップや情報収取が可能
サポートプラスは、フリーランスエンジニアを対象とした福利厚生プログラム。他の職種の人も利用できますが、33種類あるサポートのうち15種類はエンジニア限定です。
アパマンショップの仲介手数料割引や、部屋探しの「smeta」、セコム機器の設置といった、各地に出向くエンジニア向けのサポートが豊富にあります
また家事代行サービスが6種類あり、家で仕事をすることが多いフリーランスにもおすすめ!家族が使えるサービスもあるので、ぜひサイトをチェックしてみてくださいね。
- 利用料
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無料
- 利用者数
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- 対応職種
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エンジニア他
- サービス
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ソフトウェアライセンス割引/IT資格受験及び英語能力検定支援/アパマンショップ仲介手数料割引/確定申告サポート/定期健康診断サポート 他
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株式会社エージェント『みんなのキャリア』編集ディレクター。福島県出身。文章を書くことと広告が好き。趣味は筋トレとバスケ。