中学生・高校生がお金を得る方法を探すとき、最初に確認しなければならないのは法律です。「稼げるかどうか」より前の問題です。
理由は明確です。労働基準法は、年齢によって働ける・働けないを定めています。そして中学生と高校生では扱いが根本的に違います。ここを知らずに応募すると、そもそも採用されないか、違法な働き方に巻き込まれます。
この記事は、①法律のルール → ②保護者と学校の確認 → ③使えるサービス10選 → ④お金と税金 → ⑤危険な誘いの見分け方という順で構成しています。10選は、公式の利用規約で年齢条件を確認できたサービスだけを載せています。ただし③から読み飛ばさないでください。年齢のルールを知らずに登録すると、あとから取り消されます。
この記事で分かること
- 中学生は原則として働けないという法律のルールと、その根拠
- 高校生が働ける時間と、働けない時間帯
- 雇用されなくてもできることの整理
- 保護者の同意が必要な法律上の理由
- 税金の基準と、危険な誘いの見分け方
【最重要】中学生は原則として働けません
労働基準法第56条に、こう定められています。
「使用者は、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了しない児童を労働者として使用してはならない」
つまり、15歳の誕生日を迎えても、その後の3月31日が終わるまでは働けません。中学3年生で15歳になっていても、卒業の3月31日まではこの規定の対象です。
| 状況 | 労働基準法上の扱い |
|---|---|
| 中学1〜2年生 | 労働者として使用できない |
| 中学3年生(15歳の誕生日前) | 労働者として使用できない |
| 中学3年生(15歳の誕生日後・3月31日まで) | 労働者として使用できない |
| 高校1年生(4月1日以降) | 「年少者」として働ける(制限あり) |
例外はあるが、限定的です
第56条には例外が定められています。
- 満13歳以上の児童 — 所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合、健康・福祉に有害でなく軽易な業務に限って使用できます
- 映画の製作・演劇の事業 — 満13歳未満でも使用できる場合があります
これらは行政官庁の許可を前提とした例外で、事業者側が手続きをするものです。個人が「許可をもらえば働ける」と考えて求人に応募できる仕組みではありません。
さらに、許可を受けて使用する児童には厳しい制限があります。
| 項目 | 制限内容 |
|---|---|
| 労働時間(法60条2項) | 修学時間を通算して1日7時間・1週40時間 |
| 深夜業(法61条5項) | 午後8時から午前5時までは働けない |
| 就業できる業務 | 非工業的業種の軽易な業務。修学時間外に限る |
「修学時間」とは、その日の授業開始時刻から最終授業終了時刻までの時間から休憩時間(昼食時間を含む)を除いた時間です。学校にいた時間も労働時間に通算されるため、平日に働ける時間はごくわずかになります。
出典:厚生労働省 茨城労働局「最低年齢、深夜業の禁止、年少者・妊産婦等の就業制限 ほか」
したがって、中学生がお金を得たい場合の現実的な方向は「雇用されない形」になります。後述します。
高校生が働くときのルール
満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わった後は、労働基準法上の「年少者」(満18歳未満)として働けます。ただし成人と同じ条件ではありません。
| 項目 | 満18歳未満(年少者)の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 深夜業 | 午後10時から午前5時までは働けない | 法61条 |
| 変形労働時間制 | 適用されない | 法60条 |
| 年齢証明書 | 事業場に住民票等の年齢証明書の備え付けが必要 | 法57条 |
| 危険有害業務 | 就業が制限される業務がある | 法62条 |
| 賃金の受取 | 親権者・後見人が代わりに受け取ることはできない | 法59条 |
| 労働契約 | 親権者・後見人が代わりに契約を締結することはできない | 法58条 |
深夜業の禁止には例外があります。交替制によって使用する満16歳以上の男性には適用されません。また農林業、畜産業、養蚕業、水産業、保健衛生の事業、電話交換の業務などは例外業種とされています。
ただし、これらの例外は高校生のアルバイトで一般的に該当するものではありません。基本は「22時以降は働けない」と理解してください。
深夜業の時刻を整理する
| 区分 | 働けない時間帯 |
|---|---|
| 児童(15歳の年度末まで) | 午後8時 〜 午前5時 |
| 年少者(満18歳未満) | 午後10時 〜 午前5時 |
| 満18歳以上 | 制限なし(深夜割増賃金の対象になる) |
この違いは求人を選ぶ段階で効いてきます。「22時まで」と書かれたシフトは、18歳未満だと入れません。また閉店作業が22時を超える職場は、そもそも高校生を採用しないことがあります。
賃金は本人が受け取る
労働基準法第59条により、親権者・後見人が未成年者に代わって賃金を受け取ることは禁止されています。
これは未成年者を保護するための規定です。給与は本人の口座または本人に直接支払われます。「保護者の口座に振り込む」という条件を提示された場合は、その場で確認してください。
保護者の同意と学校の確認
保護者の同意が必要な法律上の理由
民法では、未成年者が法定代理人(通常は親権者)の同意を得ずにした法律行為は、取り消すことができると定められています。労働契約もこの対象になり得ます。
そのため、実務上ほとんどの事業者は18歳未満の応募者に保護者の同意書を求めます。「親に言わずに働く」という選択肢は、制度上そもそも成立しにくいと理解してください。
なお成年年齢は2022年4月1日から18歳になっています。高校3年生で18歳を迎えている場合は成年ですが、労働基準法の「年少者」の区分(満18歳未満)とは基準日が異なります。混同しないでください。
学校の規則を確認する
法律とは別に、学校の規則があります。アルバイトを禁止している学校、許可制にしている学校、届出だけでよい学校があります。
| 確認先 | 確認する内容 |
|---|---|
| 学校(担任・生徒指導) | アルバイトの可否。許可制なら申請の方法と期限 |
| 保護者 | 同意。働く時間帯と帰宅時刻の取り決め |
| 応募先 | 18歳未満の採用実績。シフトの終了時刻 |
順番は学校 → 保護者 → 応募先です。学校が禁止しているなら、そこで検討は終わります。応募してから発覚すると、学校と応募先の両方に迷惑がかかります。
中学生・高校生でも使えるサービス10選
中学生、または学校がアルバイトを認めていない高校生の場合、雇用契約を結ばない方法が選択肢になります。
ここで挙げるのは、公式の利用規約で年齢条件を確認できたサービスだけです。規約に年齢の記載がないサービスは、この記事では紹介していません。
登録は必ず保護者と一緒に行ってください。16歳未満は親権者の同意を条件にしているサービスが多く、同意を得ずに登録すると規約違反になります。規約は変更されることがあるため、登録前に最新の内容を確認してください。
| サービス | できること | 規約上の年齢条件 |
|---|---|---|
| ECナビ | アンケート・買い物でポイント | 6歳以上。16歳未満は親権者の同意 |
| モッピー | アンケート・買い物でポイント | 12歳以上。未成年は法定代理人の同意 |
| マクロミル | アンケート回答 | 未成年は法定代理人の同意。義務教育学齢は別途手続き |
| minne | ハンドメイド作品の販売 | 未成年は法定代理人の同意 |
| メルカリ | 不要品の販売 | 未成年は親権者の包括的同意 |
| ココナラ | スキル・作品の販売 | 未成年は取引ごとに法定代理人の同意 |
| LINEスタンプ | スタンプの制作・販売 | 未成年は法定代理人の同意 |
| infoQ | アンケート回答 | 義務教育を終えた15歳以上 |
| マッハバイト | アルバイト探し | 働けるのは15歳になった年度の翌4月から |
| Snapmart | スマホ写真の販売 | アプリは17歳以上。未成年は保護者の承諾 |
上の7つは中学生でも保護者の同意があれば使えます。下の3つは年齢の下限が決まっているため、中学生は使えません。
中学生から使える7つ
編集部イチオシ
ECナビアンケート・ポイントサイト
規約では6歳以上から登録でき、16歳未満は親権者の同意が必要です。登録は無料、1分で完了。登録会員800万人以上、東証プライム上場グループの株式会社DIGITALIOが運営しています。アンケートは1問が短いので、移動中や待ち時間だけで進みます。貯まったポイントはPeXを通して、現金・ギフト券・電子マネーなどに交換できます。
\無料登録はこちら/
ECナビをもっと詳しく知りたい方へ。ポイントがいくらになるか、交換に何が必要かをまとめています。
ECナビは稼げない?1ポイント0.1円の現実と交換の条件
モッピーアンケート・ポイントサイト
アンケート、ゲーム、ショッピングの経由などでポイントを貯めるサイトです。利用規約で12歳未満は入会できないと定められており、未成年は入会時に法定代理人の同意が必要です。中学生であれば条件を満たします。
マクロミルアンケートモニター
アンケートに特化したモニターサイトです。規約では未成年は法定代理人の同意が必要で、義務教育学齢の場合はさらに、会社が別に定める方法で保護者の同意手続きを行うと定められています。中学生が登録するときは、この手続きを必ず行ってください。
マクロミルをもっと詳しく知りたい方へ。1ポイント1円相当の交換条件と、ポイントが全部消える2つの条件をまとめています。
マクロミルは稼げる?ポイントが全部消える2つの条件
minneハンドメイド作品の販売
自分で作ったアクセサリーや雑貨を出品できるマーケットです。規約では、未成年が販売者登録をするには、事前に親権者その他の法定代理人の同意を得なければならないと定められています。なお未成年は「代理販売登録」はできません。材料費と送料を計算してから値段を決めてください。
メルカリフリマアプリ
使わなくなった自分の持ち物を売るフリマアプリです。規約では、未成年は事前に親権者など法定代理人の包括的な同意を得たうえで利用すると定められています。取引のたびではなく、利用を始めるときにまとめて同意を得る形です。売るのは自分の持ち物だけにしてください。仕入れて売ると事業とみなされる場合があります。
ココナラスキル・作品の販売
イラスト、文章、相談といった自分のスキルを出品できるサービスです。規約では、未成年が個別の取引の申込を行う際は、必ず事前に法定代理人の同意を得ると定められています。登録時だけでなく取引のたびに保護者の確認が必要という点が、ほかのサービスと違います。
LINEスタンプスタンプの制作・販売
自分で描いたイラストをLINEスタンプとして販売できます。LINE Creators Marketの規約2.2条で、クリエイターが居住国において未成年である場合は、親権者等の法定代理人の同意を得たうえで利用すると定められています。審査があるため、販売開始まで時間がかかります。
高校生から使える3つ
ここからは年齢の下限が決まっているサービスです。中学生は登録できません。
infoQアンケートモニター
アンケート回答でポイントを貯めるモニターサイトです。規約で会員登録できるのは「義務教育を終えた15歳以上の方」と明記されています。中学生は登録できません。高校1年生の4月以降であれば条件を満たします。
マッハバイトアルバイト求人
アルバイトを探せる求人サイトです。運営は株式会社リブセンス。サイトの規約自体に年齢の下限はありませんが、労働基準法により、15歳になった後の最初の3月31日が終わるまでは働けません。実際に応募できるのは高校1年生の4月以降です。応募先が高校生を受け入れているかは、求人ごとに確認してください。
Snapmartスマホ写真の販売
スマートフォンで撮った写真を素材として販売できるサービスです。公式ヘルプによると、アプリの利用はApp Storeの規定で17歳以上、さらに未成年(20歳未満)は保護者の承諾が必要です。人が写った写真は本人の許可が必要になるため、風景や物から始めるのが安全です。
10個に共通する注意点
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 保護者の同意を先に得る | 同意なしの登録は規約違反。あとから取り消される |
| 受け取り口座の名義 | 未成年名義の口座が必要な場合がある。保護者と確認する |
| 最低交換額 | 一定額に達しないと現金やギフト券に換えられない |
| 個人情報をどこまで出すか | 学校名や顔写真の登録を求められたら、保護者に相談する |
| 学校の規則 | アルバイト禁止の学校では、雇用されない方法でも申告が必要な場合がある |
なお、年齢制限も規約も関係なく確実に成立する方法がひとつあります。家の手伝いに対して家族から対価を受け取ることです。金額は小さくても、法律上の問題はまったくありません。家族と話し合えるなら、これが最初の選択肢になります。
「作る力」を先に育てるという考え方
中学生・高校生の段階では、収入額より身につくものを優先したほうが有利です。理由は時間があることです。
| 身につくもの | 将来つながる方向 |
|---|---|
| 文章を書く | ライティング、編集、企画 |
| 絵・デザインを作る | イラスト、デザイン、映像 |
| 写真・動画を撮る/編集する | 撮影、動画編集、素材販売 |
| プログラムを書く | 開発、自動化、Web制作 |
| 人に説明する・教える | 接客、指導、営業 |
これらは18歳を過ぎてから収入に変えられます。いま月数千円を得ることより、数年後に選べる仕事の幅が広がるほうが金額としては大きくなります。
「稼ぐ」を急ぐ必要はありません。いま身につけたものは、法律の制限を受けません。
高校生が実際に働ける仕事
年少者の制限(22時以降の勤務不可、危険有害業務の制限)を踏まえると、次のような選択肢になります。
| 種類 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 飲食店(ホール・キッチン) | 接客、調理補助、片付け | 閉店時刻が22時を超える店は不可の場合がある |
| コンビニ・スーパー | レジ、品出し | 深夜帯は入れない。早朝や夕方のシフト |
| 書店・雑貨店 | レジ、陳列 | 比較的落ち着いた環境。時給は高くないことが多い |
| 塾の補助・採点 | 丸付け、教室の準備 | 学業と両立しやすい。募集が少ない |
| イベント・短期の軽作業 | 会場設営、配布、仕分け | 単発で入れる。年齢条件を必ず確認する |
| 清掃 | 店舗や施設の清掃 | 早朝シフトが多い。学校の前後で組みにくい場合がある |
応募時に必ず伝えることがあります。「高校生(18歳未満)です」と最初に言ってください。年齢証明書の備え付けが法律上必要なため、事業者側も把握する必要があります。後から伝えると採用が取り消される場合があります。
学業との両立の目安
| 週の稼働 | 影響 |
|---|---|
| 週1回・3時間程度 | 学業への影響が小さい。最初はここから |
| 週2回・各3〜4時間 | 両立可能な範囲。定期試験前は調整が必要 |
| 週3回以上 | 学業・部活との調整が難しくなる。睡眠時間が削られやすい |
試験期間にシフトを減らせるかは、面接の段階で確認してください。「試験前2週間は入れません」と先に伝えておくほうが、後で揉めません。
面接で確認しておくこと
18歳未満の場合、確認しておくべき項目が成人より多くなります。面接の場で聞いてください。聞くと採用されにくくなるのではと心配になりますが、後から食い違うほうが問題になります。
| 確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
| シフトの終了時刻 | 「18歳未満なので22時までに終わるシフトになりますか」 |
| 試験期間の調整 | 「定期試験の2週間前はシフトを減らせますか」 |
| 給与の支払方法 | 「振込先は自分の口座になりますか」 |
| 必要書類 | 「年齢証明書と保護者の同意書は何が必要ですか」 |
| 業務内容 | 「具体的にどの作業を担当しますか」 |
| 研修 | 「最初は誰かについて教えてもらえますか」 |
2番目を必ず聞いてください。試験期間の調整ができない職場は、学業との両立が難しくなります。入る前に確認するほうが、後で辞めることになるより双方にとって良い結果になります。
お金と税金の確認
所得税の基準が変わりました
2025年(令和7年)の税制改正で、所得税の基礎控除と給与所得控除が引き上げられました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給与所得控除の最低保障額 | 55万円 → 65万円 |
| 基礎控除 | 48万円から段階的に最大95万円まで引き上げ |
| 所得税がかからない給与収入 | 基礎控除95万円+給与所得控除65万円=160万円まで |
| 扶養親族等の要件 | 合計所得金額48万円以下 → 58万円以下(給与のみなら年収123万円以下) |
出典:財務省「令和7年度税制改正の大綱」
「103万円の壁」という表現は、この改正で内容が変わっています。古い記事の数字をそのまま信じないでください。
ただし注意点があります。
- 住民税は基準が別です。非課税の限度額は自治体によって異なります
- 扶養親族の要件(合計所得58万円以下)は所得税の基準とは別です。稼ぎすぎると保護者の税負担が増える場合があります
- 高校生のアルバイト収入で160万円に達することは通常ありませんが、扶養の123万円は超え得る金額です
金額が大きくなりそうなら、保護者と一緒に確認してください。自分の税金だけでなく、家庭全体の税負担に影響します。
源泉徴収と還付
アルバイトの給与からは所得税が源泉徴収されることがあります。年間の収入が課税されない範囲なら、確定申告で還付を受けられる場合があります。
そのために必要なのは源泉徴収票の保管です。年末または退職時に受け取れます。捨てないでください。
働き始めてから困ったときの対応
採用されて働き始めた後にも、確認すべきことがあります。18歳未満に対して法律違反の指示をする事業者もいます。次のような場合は、応じる必要がありません。
| 起きたこと | 法律上の扱い | 対応 |
|---|---|---|
| 22時を過ぎても帰らせてもらえない | 18歳未満の深夜業は禁止(労基法61条) | その場で伝える。改善されなければ保護者と労働基準監督署へ |
| 給料が支払われない・遅れる | 賃金の支払いは法律上の義務 | 労働条件通知書と勤務記録を保管し、労働基準監督署へ相談 |
| 危険な作業をさせられる | 年少者には就業制限がある(労基法62条) | 作業を断る。保護者に伝える |
| 「辞めるなら損害賠償」と言われる | 正当な理由なく請求できるものではない | 一人で判断せず保護者と相談する |
| 約束と違う時間帯・業務を指示される | 労働条件と異なる | 労働条件通知書を確認して申し出る |
そのために必要なのは記録です。次の3つは必ず残してください。
- 労働条件通知書(雇用契約書)— 働く時間・賃金・業務内容が書かれています
- 実際に働いた日と時間のメモ — 自分で毎回記録しておく
- 給与明細 — 金額が合っているか確認する
「言われた通りにやるしかない」と思わないでください。18歳未満を守るための規定が法律にあります。困ったときは保護者に伝え、必要なら労働基準監督署に相談してください。
危険な誘いの見分け方
これが最も重要な項目です。中学生・高校生を狙った違法な誘いがあります。「高額」「即日」「簡単」という言葉で誘われますが、内容は犯罪です。
| 誘いの内容 | 実際に何をさせられるか |
|---|---|
| 「荷物を受け取るだけ」 | 詐欺で購入された商品の受け取り役 |
| 「口座を貸すだけ」 | 犯罪で得た資金の受け皿。口座の売買は犯罪です |
| 「書類を届けるだけ」 | 詐欺の受け子・出し子 |
| 「人を運ぶだけ」 | 犯罪グループの移動手段の提供 |
| 「スマホを契約するだけ」 | 他人名義の契約。犯罪に使われます |
見分ける基準
次のいずれかに当てはまる話は、その場でやめてください。
- 報酬が内容に対して明らかに高い — 「1時間で数万円」のような話
- 身分証や自撮り写真を早い段階で求められる — 脅しの材料に使われます
- やりとりが消えるアプリで行われる — 証拠を残さないためです
- 仕事の内容を具体的に説明しない — 「簡単な作業」だけで中身がない
- 他人の名義・口座・カードを使わせる — 犯罪に直結します
- やめると言うと脅される — 「家族に危害を加える」等。この時点で明確に犯罪です
すでに関わってしまった場合、やめるのに遅すぎることはありません。保護者、学校、警察に相談してください。脅されていること自体が犯罪の証拠になります。
相談先が分からない場合、警察相談専用電話「#9110」があります。電話をかけた地域を管轄する警察本部の相談窓口につながります。受付時間は各都道府県警察で異なり、平日の日中(おおむね8時30分〜17時15分)が基本です。土日祝や時間外は、24時間受付の警察本部を除き当直または音声案内による対応になります。緊急時は110番です。
学校の先生、保護者、スクールカウンセラーに伝えることも同じくらい有効です。一人で抱えないでください。
始める前のチェックリスト
- 自分が「児童」か「年少者」かを確認した(15歳到達後の3月31日が終わっているか)
- 中学生の場合、雇用されない方法を検討した
- 学校の規則を確認した(禁止・許可制・届出制)
- 保護者の同意を得た
- 応募先に18歳未満であることを最初に伝えた
- シフトの終了時刻が22時より前か確認した
- 試験期間にシフトを減らせるか確認した
- 賃金が自分に直接支払われることを確認した
- 利用するサービスの年齢制限と規約を確認した
- 危険な誘いの見分け方を読んだ
やめておいたほうがいい進め方
- 年齢を偽って応募する — 年齢証明書の備え付けが必要なため必ず判明します。採用が取り消されます
- 保護者に言わずに始める — 未成年者の契約は取り消せるため、事業者側も同意書を求めます
- 学校に確認せずに始める — 許可制の学校で無許可だと、指導の対象になります
- 22時以降のシフトを引き受ける — 18歳未満は法律で働けません。求める事業者側にも問題があります
- 「高額・即日・簡単」の話に乗る — 犯罪です。報酬の高さで判断しないでください
- 他人の口座・名義を使う/貸す — それ自体が犯罪になります
- 学業や睡眠を削る — 週3回以上のシフトは両立が難しくなります
よくある質問
Q. 中学生でもアルバイトはできますか。
原則としてできません。労働基準法第56条により、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでは労働者として使用できません。15歳の誕生日を迎えていても、卒業の3月31日までは対象です。
Q. 高校生は何時まで働けますか。
満18歳未満は午後10時から午前5時までは働けません(労働基準法61条)。交替制の満16歳以上男性など一部例外がありますが、一般的なアルバイトでは該当しません。
Q. 保護者の同意は必ず必要ですか。
法律上、未成年者が法定代理人の同意を得ずにした法律行為は取り消すことができます。そのため実務上ほとんどの事業者が同意書を求めます。
まとめ
- 中学生は原則として働けない。満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでは労働者として使用できない(労基法56条)
- 例外(満13歳以上の軽易な業務、映画・演劇)は行政官庁の許可が前提で、個人が応募できる形ではない
- 許可を受けた児童も、修学時間を通算して1日7時間・週40時間、午後8時〜午前5時は不可
- 高校生(満18歳未満の年少者)は午後10時〜午前5時は働けない(労基法61条)
- 年少者には変形労働時間制が適用されない。年齢証明書の備え付けが必要
- 賃金は本人が受け取る。親権者が代わりに受け取ることは禁止(労基法59条)
- 確認の順番は学校 → 保護者 → 応募先
- 応募時に18歳未満であることを最初に伝える
- 所得税は給与収入160万円まで課税されないが、扶養の要件は年収123万円以下で別基準
- 「高額・即日・簡単」は犯罪の誘い。口座や名義を貸すこと自体が犯罪になる
- いまは収入額より身につくものを優先したほうが、数年後の選択肢が広がる
確認の順番をもう一度整理します。①自分が「児童」か「年少者」かを確認 → ②学校の規則を確認 → ③保護者の同意を得る → ④応募先に18歳未満であることを伝える → ⑤シフトの終了時刻と試験期間の調整を確認。この順で進めれば、後から食い違うことがありません。
法令や制度は改正されます。労働基準法の運用については厚生労働省・労働基準監督署、税金については国税庁と居住地の自治体で確認してください。個別の判断は、必ず保護者と一緒に行ってください。この記事は法的助言ではありません。
Sources:
厚生労働省 茨城労働局|最低年齢、深夜業の禁止、年少者・妊産婦等の就業制限 ほか
厚生労働省 静岡労働局|高校生等を使用する事業主の皆さんへ(年少者にも労働基準法等が適用されます)
財務省|令和7年度税制改正の大綱








