セレンディピティは”偶然の幸運をつかみ取る力”を意味します。もともとは童話から生まれた造語ですが、最近では日常生活、ビジネスの世界で頻繁に使われるほど、重要性が問われている力です。
本記事では、そんなセレンディピティの重要性/高める方法など、以下項目をまとめています。
セレンディピティの起源・意味
セレンディピティの重要性
セレンディピティの身近な例
セレンディピティを高める方法
セレンディピティと関連性の高い理論
セレンディピティを理解し、引き寄せましょう。日常に潜む幸運のチャンスは、すぐそばに転がっているかもしれません。
読んでほしい人
- ツイていないと感じている人
- 不公平な世の中だと感じている人
- 退屈な毎日を送っている人
目次
セレンディピティの起源・意味
セレンディピティの起源は、童話です。ペルシャ童話『セレンディップの3人の王子たち（The Three Princes of Serendip）』を読み、感銘を受けたイギリスの小説家（18世紀）、ホレス・ウォルポールが生み出したと言われています。
童話の内容は、主人公の王子たちが優れた能力を発揮し、旅の目的とは関係無い”有益な発見”をしていくというもの。ウォルポールは、”偶然のように巡り合う幸運でも、自ら呼び起こすことができる”と、気づいたのでしょう。
セレンディピティ［Serendipity］
偶然の幸運に巡り合うこと。見つけ出すこと。また、その能力。
上記の説明では、少し曖昧な表現で理解しづらいです。他に、どのような表現・解釈がされているかを紹介します。
偶然の幸運をつかみ取るために必要なのは、一つの能力ではないのです。
新しい環境に飛び込む「行動力」、周りが気づかないものに気が付く「発見力」、何かを見つける「観察力・発見力」、誰も気が付かない視点で考える「洞察力」、新しい何かを思い浮かべる「発想力」、そして、浮かんだ未知なものを取り込める「変化を受け入れる力」。
偶然を見つけ、幸運なものにする。セレンディピティが起こる一連のプロセスには、様々な能力が発揮されているのです。
セレンディピティの重要性
偶然の幸運をつかみ取る力、セレンディピティが重要視される背景には、いまがVUCA（不安定・不確実・複雑・曖昧）と呼ばれる”多様で不規則な変化が当たり前の時代”であることが挙げられます。
先の見通しが立てづらいので、綿密な計画通りにはいかない。ならば、目の前で起こる偶然を幸運なものにしよう。もっと言うと、幸運な偶然を引き起こす準備をしておこう。これが、セレンディピティが重視され始めた理由です。
「キャリアは100％意のままにコントロールできない。8割は偶然の出来事によって決定されている」
スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が20世紀末に提唱したキャリア理論、”計画された偶発性理論”にも、同様な考えのもと唱えられています。詳しくは、具体的な事例を紹介している関連記事をご覧下さい。
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セレンディピティの身近な例
感覚を研ぎ澄まし、チャンスに対して敏感になっておくのが重要なセレンディピティ。発揮される身近な例を挙げてみました。
過去に同じような経験をしたことはないでしょうか？
セレンディピティを呼び寄せた1つの要因は、興味・関心事のアンテナを張っており、「何か起きるかもしれない」と考え、行動する姿勢を持っていたこと。
“待つのではなく、呼び寄せる”。セレンディピティをつかみ取るイメージが湧いたのではないでしょうか？
セレンディピティがビジネスで活かされた事例
ビジネス面で、セレンディピティが活かされた事例もあります。
飲料のコカ・コーラ
SNSのTwitter
メモのポストイット
誰もが知っている商品・サービスです。実はこれらが生まれたのは、計画通りではなく、失敗・アクシデントがきっかけなのです。まさしく、セレンディピティがもたらした産物ということでしょう。
いま、我々の生活を支えている偉大なものでさえ、セレンディピティが働いているのです。
セレンディピティを高める3つの行動
セレンディピティを生み出すためには、好奇心、柔軟性、冒険心が欠かせません。具体的にどんな行動を起こせばよいのでしょうか？
・新しい出会いの場には顔を出す
・チャンスが起こりやすい場所を見極める
・保守的にならず、挑戦心を持つ
順番に解説していきます。
新しい出会いの場には顔を出す
人とのつながりほど、チャンスを生み出す理由はないかもしれません。毎日がルーティン化すると、他人と話しをする機会はほとんどないのではないでしょうか？
きっかけはどんな形でも構いません。他人と話す場には顔を出しましょう。
・立ち飲みバー
・スポーツバー
・セミナー/イベント
・社会人サークル
・オンラインコミュニティ
具体的な行動例は上記の通りです。
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チャンスが起こりやすい場所を見極める
偶然とはいえ、チャンスが起こりやすい場所と起こりづらい場所があるのは容易に想像できるはず。
例えば、将棋のプロを目指していても、将棋が認知されていない国で生きていてはチャンスが生まれにくいでしょう。反対に、将棋発祥の地、日本で暮らしているとチャンスは増えます。
・将棋関連の情報が仕入れやすい
・将棋の大会を見に行ける
・将棋の趣味コミュニティが多い
・将棋ができる場所が多い
・将棋スクールが多い
最近ではSNSが活発です。現実的な場ではなく、オンライン上でもチャンスが舞い込む場にいましょう。
将棋の例で言うと、将棋のプロ、将棋を趣味とする人たちをSNSでフォローしておきましょう。彼らの情報が、あなたにチャンスをもたらす可能性は十分にあります。
保守的にならず、挑戦心を持つ
保守的な考え方をしている限り、チャンスは訪れにくいでしょう。また、チャンスが表れても、それを活かせないまま終わるかもしれません。
有益な情報を持っていても、頭でっかちで周りの意見を聞き入れない人には話したくならないはず。話しても、突き返されるだけだからです。
しかし反対に、好奇心旺盛で、なんでも挑戦してみたい！という姿勢がある人には、「とりあえず共有してみようかな！」となりませんか？
新しいことに挑戦することに躊躇しない「チャレンジ精神」旺盛な人には、セレンディピティの神が微笑む
常日頃から、些細なことでも挑戦する習慣をつけておきましょう。
コンフォートゾーンとは？意味・抜け出す方法【成長のために不可欠】
本記事のまとめ
「セレンディピティ」に関する今回の記事の要点を振り返っておきましょう。
