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「経営とは何か」大手人材派遣業界出身GMと考える

現在の弊社売り上げの過半数を占めるセールスソリューション領域。その東日本における責任者を務め、ゼネラルマネージャーとして経営の一翼を担う二宮。

 今回は、そんな二宮と「エージェントにおける経営とは何か」について探っていきます。

1から新しく何かを創り出せるような仕事がしたい

――転職は38歳の時。当時同業大手で要職にも就き、順風満帆に見えたタイミングでの転職です。いったい何がこの決断を後押ししたのでしょうか。

 前職は大手と呼ばれる会社にいましたが、実は社会人になるタイミングではベンチャー志向だったんです。頑張ったら頑張った分だけ評価されるような、成果が目に見える組織で、何か新しいものを創り出せるような仕事がしたいと思っていました。前職では組織拡大に伴って階級も上がり、社会に与えられるインパクトも大きくなってはいたと思いますが、元々の志向も相まって、「1から新しく何かを創り出せるような仕事がしたい」と思ったんです。

 転職の際は「ベンチャー企業であること」を条件とし、できれば自身のキャリアを活かせて、社会にインパクトを与えられるような ビジネスモデルの会社がいい、と考えていました。人材派遣業界に身を置いていましたから、人の成長を支援できるようなエコシステムを創り出せるような仕事ができることが理想でした。

 エージェントとの出会いは、実は10年ほど前にまで遡ります。前職とは競合という関係でしたから、過去には代表や当時の経営陣とも顔を合わせる機会もありました。「競合」とは言いつつも、同じクライアント先の「困った」解決のため、一緒に仕事を進めていく機会も多かったので、私自身はエージェントとは「協業」関係でもあると思っていました。互いの社員同士が接する機会も多く、エージェントは「人を大切にしている会社」という印象がありましたね。

 代表や人事から聞いた、「社員採用による特定派遣」という戦略構想を聞いて、案件と人が一緒に成長していけるような体制を創り出せると思い、入社を決意しました。現在は、その構想を踏襲するヒューマンソリューション事業部も管轄しています。

外部から認められる会社にすること

――二宮さんの仕事におけるミッションとは何でしょうか。

 「エージェントを大きくしていくこと」ですね。具体的には、国内拠点を増やしていくことです。

現在国内6拠点を展開。福岡オフィスの開所式ではテープカットを務めました。

拠点立ち上げに挑戦したメンバーにもインタビューを行っています。

 規模が大きくなって、売上が上がれば個々の給与も増額します。また、個人の事情で引越しを余儀なくされた場合、複数拠点にオフィスがあれば、拠点異動という方法で対応できる。

 人によって感じ方は様々だと思いますが、やはり外部から認められることは大切だと思うのです。結婚のとき、就職のとき、いいか悪いかは別として、会社名で安心感を与えられる可能性はある。知っている会社であれば親御さんだって安心でしょう。外部の審査を受けることは重要。外部からも認められる会社にするためにも規模を大きくしていくことが私の仕事だと思っています。

――認められるためには、どんな要素が必要なのでしょうか。

 外部視点、内部視点の両面から考える必要があります。

 外部視点では、市場のスタンダードであるといえる会社になることです。そのためには、それを証明できる仕組みを創らなければなりません。また、認知度を高めていくことも必要でしょう。認知度を高めることに対するひとつの手段として、拠点を大きくしていくことを意識しています。

 また、内部視点。こちらについては、人それぞれ価値観が異なるので難しいところですが、より多くのメンバーが納得できる最適配分を決めていくことが必要ですよね。

メンバーにとって居心地のいい会社でありたい

――最適配分を決めていくこと、ですか。それが言わば「経営陣の仕事」とも言えそうですね。

 そうですね。会社のことを考えることは、家族を考えることに近いのかな、と思います。会社勤めをする場合、仕事に携わる時間は人生の大半を占める。ならば、メンバーにとっては居心地のいい会社でありたいと思います。しかし先程も言った通り、価値観は人それぞれ。「時間はいくら割いてもいいから、給与がたくさんほしい」という人もいれば、その逆も然り。「休みも給与も適度にあれば、どんな仕事内容でもいい」という人だっているでしょう。しかし、この全てのニーズを完全に満たすことはほとんど不可能だと思います。自分の家族には、より良いと感じられる環境にいてほしいですが、できることには限りがある。その最適配分を決めていくことが「経営の仕事」なのではないでしょうか。

――当然ですが、非常に難しい仕事ですね。それでは「経営の仕事」を目指す上で、必要なものは何だと思いますか。

 自分のことを棚に上げてお話ししますが(笑)、「人間性」に尽きると思います。

 もちろん、スキルも必要です。技術的なスキルが高ければ、その人は「プロフェッショナル」と呼ばれるでしょう。しかし、経営に関しては「スキルがあるが個人のことしか考えていない人」よりも「スキルが無いが全体のことを考えている人」の方が向いていると思いますね。

 スキルは必要条件です。経営をする上ではもちろん必要ですが、後から習得することはいくらでもできます。よく「若い頃はあんなにやんちゃだったのに、子供が生まれてからしっかり者になった」という親の話を聞くでしょう? それと同じです。

過去の経験と知識がその人の行動を決める。 だから、遠慮なく挑戦して、失敗すればいい

――なるほど。では、経営を行うに相応しい人格やスキルを身に付けるには、何をすれば良いと思いますか。

 多様な経験の中で研ぎ澄まされていく感覚が、スキルや人格を形づくると思います。仕事が人を成長させる、とはよく言いますが、その通りでいろいろなことに挑戦してみれば良いのではないでしょうか。

 経験がその人の基盤となると思います。何もない状態で行動できる人というのは少ない。知らないことに飛び込むのは勇気がいるし、何をしていいかわからない。真っ暗で何もない世界に放り出されるようなものです。でも例えば、過去に砂漠で生き延びた人のドキュメンタリーを見ていれば、初めて降り立った砂漠でも、とりあえずオアシスや人里を探そうとするはずです。過去の経験と知識がその人の行動を決める。

 エージェントは、若いうちから権限をどんどん持たせていく会社です。経験を積み重ねるという意味でも、遠慮なく挑戦して、失敗すればいいと思います。失敗から学ぶことが後の判断基準となりますから。

――今後「エージェントの経営に携わりたい」という人には、何をしてほしいですか。また、どんな人がエージェントの経営に向いているでしょうか。

 そうですね。様々な経験や失敗を経て、未経験のメンバーにそこから得た学びを話してほしいです。

 向き不向きに関しては、やはり人格的な面でお話したいです。真面目な人、人として気持ちのいい人が向いていると思います。もう少し具体的に言えば「利他的な人」ですね。うーん、これも抽象的ですか?(笑)

 「後世を育てていきたい」という気持ちで経験を紡いでいってほしいです。
自分の経験談は相手にとっては知識として蓄えられます。 それが、次の世代を創っていく指標になると思います。

二宮重人(Shigeto Ninomiya)

セールスソリューション事業部東日本統括ゼネラルマネージャー。ヒューマンソリューション事業部ゼネラルマネージャーも兼務。
入社後は派遣事業のシステム刷新とインフラ整備に尽力し、その後子会社設立、新規事業立ち上げにも関わった。現在はセールスソリューション事業部の東日本エリアの責任者を務め、更なる拠点拡大・事業拡大を目指す。

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