【経験者談】兼業作家の実態!会社員が行うメリットとデメリットを徹底解説

兼業作家

小説家を目指しているものの、デビューして本業と両立できるかどうか不安に思っている人も多いのではないでしょうか。

 

現在仕事をしているのであれば、そのまま作家デビューすれば、それは副業となります。その場合、兼業作家として活動を続けることはできるのでしょうか。

 

この記事では実際に兼業作家を経験してきた小説家の実例から、兼業のメリット・デメリットを紹介していきます。

 

作家に興味のある会社員は、ぜひ自分の今後のプランを考える参考にしてみましょう。

兼業作家のメリット一覧

兼業作家として活動することには以下のようなメリットがあります。

・経済的に安定している
・本業と作家活動の切り替えで頭をリフレッシュできる
・収入の安定により精神状態も安定し、作家活動にプラスになる
・本業の経験が創作に活かされる

兼業することで得られるものは少なくありません。作家活動以外にも経験を積むことで、それが作品にも活かされるのです。

兼業作家のデメリット一覧

逆に、兼業作家にはデメリットもあります。

・時間を捻出するのが大変
・体力的に厳しい

デメリットは時間的・体力的な負担です。

時間を捻出するために睡眠時間を削っている人も多く、かつ本業に支障が出ないように健康状態に気を遣うのは簡単なことではありません。

【実例】兼業作家経験者:朝井リョウ

大学生時代に「桐島、部活やめるってよ」(集英社)でデビューし、「何者」「チア男子」などの作品を発表してきた朝井リョウさんも、もともとは兼業作家でした。

 

大学卒業後に東宝に就職し、2015年に退職して専業作家になっています。

・長期間の取材を要する小説執筆のため専業に
・兼業のほうが仕事の切り替えで頭がリフレッシュできてよかった

兼業は肉体的には厳しいですが、精神面ではプラスになると考えているようです。

 

参考:LITERA:朝井リョウが「兼業作家に戻りたい」発言! 古巣の東宝が絶好調で作家として成功の川村元気が羨ましくなった?

【実例】兼業作家経験者:八木圭一

「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した八木圭一さんは会社員として働きながら小説家になりました。現在も兼業作家として活動しています。

・会社勤めで生じる葛藤が作品に活かされる

小説を書くためには、執筆以外の活動も意義があるものなのかも知れません。

 

参考:幻冬舎ルネッサンス新舎:兼業作家の魅力とは?

【実例】兼業作家経験者:大鐘稔彦

小説「孤高のメス」などの作者である大鐘稔彦さんは現役の医師です。「孤高のメス」は医師だからこそかけた医療小説だといえるでしょう。

・自身の経験が小説にリアリティをもたらす

リアルで感情移入させる小説を書くには、自身が多くのことを経験しておく必要があるようです。

 

参考:幻冬舎ルネッサンス新舎:兼業作家の魅力とは?

【実例】兼業作家経験者:水瀬葉月

「結界師のフーガ」で電撃小説大賞を受賞。就活とデビューの時期が被り、デビュー後3ヶ月は兼業作家として活動します。しかし困難を感じて専業作家に転身しました。

・兼業作家は時間的に厳しい

経済面では安定しますが、どうしても時間の制約が厳しく感じられるようです。

【実例】兼業作家経験者:有間カオル

「太陽のあくび」でメディアワークス文庫賞を受賞してデビュー。食品関係の仕事をこなしながら、実際の仕事について妄想を広げて執筆したのがデビュー作だそうです。

・経験の貯金が大事

いったん筆が止まったら本業に専念したり旅に出たりと、いろいろなことを経験することが大事だと語っています。

【実例】兼業作家経験者:川上稔

「パンツァーポリス1935」で電撃ゲーム小説大賞を受賞しデビュー。ゲーム制作会社に勤務し、ライトノベルとゲームの両方で活躍しています。

・本業と作家活動が相互に好影響を与えている

本業の内容次第では、作家活動も本業の一部になり得るかもしれません。ゲームや映画の制作会社であれば可能性は高いでしょう。

 

参考:幻冬舎ルネッサンス新舎:兼業作家の魅力とは?

【実例】兼業作家経験者:御堂彰彦

「王道楽土」で第7回電撃ゲーム小説大賞〉を受賞し「ヒトクイ」でデビュー。会社員との兼業で作家活動をしています。

・会社帰りに喫茶店やホテルで執筆

できるだけ移動にかかる時間を減らすため、ホテルに泊まって執筆することもあるようです。

【実例】兼業作家経験者:綾崎隼

「夏恋時雨」で第16回電撃小説大賞を受賞しメディアワークス文庫からデビュー。小説を書く時間を確保するためにプロデビューを目指したそうです。

・働きながら小説を書く時間を確保するためにプロを目指した

普通に働きながら小説を書く時間を確保するのは難しいため、書き続けるには小説でプロになる必要があると考えたそうです。兼業することの難しさが、小説に専念してプロになるための足掛かりになったといえるでしょう。

まとめ

兼業作家として活動している作家、また過去に兼業作家を経験してきた作家の実例について紹介しました。兼業と専業のどちらがよいかは意見が分かれるところです。

 

専業にすると時間的・肉体的に余裕はできますが、収入が不安定であることや頭のリフレッシュができない点で精神的に負担が大きくなります。逆に兼業作家として活動しようとすれば、時間的・肉体的に厳しくなります。

 

仕事終わりの時間や休日の多くを執筆活動に充てる必要があるでしょう。本業の忙しさ次第では両立は難しいかもしれません。自身の本業の状態や経済状況、また精神的・肉体的に安定しそうなのはどちらかを考えたうえで、自分に適した道を選ぶ必要がありますね。

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