ボランティアと副業の違い!有償で謝礼はOK?公務員は許可される?

副業 ボランティア

ボランティアと副業の違いを簡単にまとめてみました。

 

治験、学習支援、イベントなど、具体的な有償ボランティア一覧(仕事内容・収入)をもとに、2つの違いを明確にしていきます。

 

収入を得なければ問題ないという理解で、ボランティアをしていたら謝礼を渡された」

 

あなたならこの状況にどう対応するでしょうか。処分・罰則回避のためにも、事前に調べておきましょう。

副業とボランティアの違い

副業が「本業とは別に収入を得ている仕事」のことを指す一方、ボランティアは社会貢献活動」としての性質が大前提にある活動です。

 

報酬の有無そのものはボランティアの定義には関係がないのがポイントです。

ボランティアの扱われ方

一番メジャーなボランティアは、無償で行う社会貢献活動です。地方公共団体が主催するイベントや震災時の清掃など、さまざまな活動が挙げられます。

 

また、場合によっては、交通費謝礼が出される有償ボランティアもあります。それぞれのタイプのボランティアは、勤務する企業や団体でどのように扱われるのでしょうか?

一般企業勤務の場合

一般企業に勤務している場合、ボランティアは無償であれ有償であれ「就業規則」を違反しないものであれば、問題ないとされることが多いです。

 

むしろ、企業が果たすべき社会的責任の一環(社会貢献活動)として、企業が奨励するケースもあるほどです。

 

そのため、ボランティアをするためには必ず「就業規則」を確認しましょう。規則違反で解雇処分になったり、損害賠償で裁判になることもあります。少しでも曖昧な理解が残らないよう、人事部・総務部・上長に相談することもおすすめです。

 

※政府主導の働き方改革が企業に奨励されていることもあり、副業を認める企業も増え、勤務時間外の活動に対する規制も柔軟に変わってきています。

公務員勤務の場合

公務員の場合、ボランティア活動は禁止事項に当たりません。しかし、それには条件があり、営利性がないことが条件となります。

有償ボランティアと無償ボランティア

有償ボランティアとは、交通費・食費などの活動経費だけでなく、「謝礼的な金銭」や「活動経費としての一定額の支給」を支払われるボランティアのことです。

 

※無償ボランティアとは、言葉の通り、無償で社会貢献活動を行うことです。公園、祭り後のゴミ掃除、自治体イベントのスタッフなどが挙げられます。

 

この有償ボランティアは一般企業で働く場合でも、公務員の場合でも申請を通した上で、行う必要があります。

 

公務員の有償ボランティアに対する弁護士の見解は、以下のようなものです。

地方公務員法38条1項は、「職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。」と規定しており、

本件の報酬を得ての「npo活動(野球やサッカー等のコーチ)」も、形式的には、上の規定の「報酬を得て従事する事業若しくは事務」に当たりますので、その就任には、任命権者の許可を必要とするということになると思います。

引用:弁護士ドットコム 公務員のNPO活動の有償ボランティアは副業か?

副業×社会貢献!有償ボランティア一覧

社会貢献が副収入に結びつく「有償ボランティア」は、副業が禁止されている公務員でも、許可さえ得られれば始められる可能性が高いです。

実際にどのようなものがあるのかご紹介しましょう。

学習支援ボランティア

大学生や専門学校生など年齢制限を設けているものもありますが、各地域の小学生の放課後の学習支援のボランティアです。

 

場合によっては、週末のワークショップなどの運営手伝いというものもあります。日給1,000〜1,500円程度で、数時間の拘束というものが典型パターンです。

イベントボランティア

クリスマスなどの季節のイベント開催でのボランティアです。

 

チャンバライベント運営といった面白いテーマのものも多く、週末など丸1日費やすこともありますが笑顔の素を作るような活動はやりがいがあるでしょう。

 

日給は3,000円程度のものが多く見られます。

介護ボランティア

有償ボランティアの中でも需要が高まっているのが、介護施設でのボランティアです。配膳補助や送り迎え、清掃など作業種類も多く、時給制で謝礼を出すケースが多いようです。

 

24時間365日稼働していることもあり、スキマ時間を社会貢献に活用するには最適な方法です。

国際交流ボランティア

最も多いのが、外国人に日本語を教えるボランティアです。

 

地方自治体が定期的に開催していることが多く、日本語教育について知識がなくても、コミュニケーションに自信があれば問題なく活動できます。

 

謝礼額は数百円程度というものが多い一方、最近では在宅でオンラインで参加できるタイプのものも増えてきました。

治験ボランティア

有償ボランティアの中で、最も謝礼額が高いのが治験ボランティアです。

 

対象条件が狭く、数日間拘束されるので、通常勤務をしながら受けることは難しいかもしれません。

 

謝礼は3日間拘束で8万円というものもあり、かなり高額です。長期休暇などチャンスがあれば、挑戦するのもいいでしょう。

社会貢献事業ボランティア

国際交流と重なる部分も大きいですが、古着や古本を回収し海外で再利用する支援を進める団体などでのボランティアスタッフです。

 

事務作業も多く、社会人限定で募集をかけていることが多いので、副業として挑戦しやすい分野といえます。謝礼は時給+交通費というパターンが多いようで、副収入としても条件は良いですね。

 

他にも、時期によってはさまざまなタイプのボランティアの募集が出ています。

 

無償だけではなく、有償ボランティア募集をまとめているサイト「activo」などから、興味があるボランティア活動を探して挑戦してみてはいかがでしょうか?

まとめ

副業が禁止されていても、副収入という形で問題なく稼ぐことができる有償ボランティアは、社会貢献にもなり魅力的な活動です。

 

副業を始めるときにも重要なことですが、お金稼ぎだけのための仕事ではなく、自分のスキルアップや社会貢献、何か+αになる活動を意識することで、金銭的なゆとりだけではなく精神的ゆとりを手に入れることができるのです。

 

副業のひとつのスタイルとして、ボランティアという選択肢は今後広がりを見せていくことでしょう。

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