2018年春、大企業を中心に副業解禁ブームが起こり、世間では「副業時代の到来」とも呼ばれていました。しかし、2019年となった現在、「副業って本当に浸透しているの?」と言った疑問も多いでしょう。「副業に興味がある人」は、間違いなく急増していますが、「実際に副業を行っている」となると話は別。
「副業ができる環境にいるかどうか」が肝心になるのです。そこで本記事では、2019年2月12日、パーソル総合研究所が発表した「【個人編】副業の実態・意識調査」の結果を参考に、以下をまとめてみました。
・副業を既に行っている人
・副業に意欲のある人
・副業にかける時間
・副業での平均月収
参考:PR TIMES『パーソル総合研究所、副業実態・意識調査結果【個人編】を公表 加速する副業。正社員の 10.9%が副業実施中、1年以内の開始 41.3%』
目次
パーソル総合研究所の副業調査結果まとめ
最初に、株式会社パーソル総合研究所による副業調査の概要を確認しておきましょう。
・企業がとるべきアクションを明らかにすることが目的
・従業員が10人以上の企業が対象
・正社員のうち、20-59歳が対象
・副業許可企業300社、副業禁止企業700社が対象
・副業許可企業の定義:推進はしていないが、希望であれば条件付きで許可
・副業禁止企業の定義:全面的に禁止している
上記のような目的・条件で行われた調査になります。
参考:PR TIMES『パーソル総合研究所、副業実態・意識調査結果【個人編】を公表 加速する副業。正社員の 10.9%が副業実施中、1年以内の開始 41.3%』
正社員の10.9%が既に副業をしている
正社員のうち、既に副業を行っている人の割合が10.9%であったそうです。
「想像通りだった人」
「予想外だった人」
人それぞれ働く環境によって、抱く感想は異なるはずです。社会全体で、正社員の約1割が副業を行っている事実があることを頭に入れ、自分の職場を客観的な視点から分析してみましょう。
正社員の41.0%が副業意欲を持つ
既に副業を行っている人の割合が10.9%だということがわかりましたが、現在副業を行っていない人の中で、副業をしたい意欲がある人の割合は41.0%である結果もでています。既に行っている人と合わせると、だいたい4割強の正社員が副業を前向きに考えているということでしょう。
また、副業意欲がない人は約33%、どちらとも言えない人が約26%です。これを踏まえると、非副業者の副業への関心自体は、半数近くに上ることがわかります。また当メディアにて、Google検索にて「副業」と検索されている量も調査してみた結果(2014年2月1日~2020年2月1日までの5年間)、以下のような結果になりました。
※「注」の印は、2016年1月1日のGoogleにおけるデータ収集システムの変更を表しています。世間の副業への関心は着々と伸びていることがわかります。職場で周りにいる社員は、副業意欲があるでしょうか?中には、ほとんどの社員が副業に興味があると言っている方もいるはず。副業意欲の向上は、今後さらに勢いを増してくると思われます。
1週間平均10.32時間を副業に費やす
1週間あたりの副業にかける時間は平均10.32時間である結果も出ています。平日は1時のみと仮定すると、休日は2時間半から3時間近く時間を費やしていることになります。
また、休日のみであった場合、1日5時間。一日のみの場合は、ほとんど丸一日かけて副業をしている可能性もあります。しかし、この数値は宛てにするべきではありません。自分の働く状況に合わせた、適切な量・時間を設定し、無理をしないよう心がけてください。
副業の平均月収は6.82万円
副収入の平均は6.82万円、また平均時給は1652.1円である結果も出ています。細かい数字を見ると、以下のような結果になります。
・1万円~2万円 :20%
・2万円~3万円 :14.9%
・3万円~5万円 :20%
・5万円~10万円:23.8%
これも利用時間と同じく、参考程度に見ておきましょう。副業での副収入に過剰な期待をしてはいけません。副業初心者が月数万円稼ぐのは簡単ではないのです。
※高いスキル・専門性がある場合は、短期間で高収入を見込めます
身の丈にあった、副業選びと目標収入を設定するのが大切です。稼げなかったり、稼げても雀の涙であった場合、
「最初はこんなもんでしょ。徐々に稼げるようになったら良いな。」
といった精神を持つのがおすすめです。あくまで、本業がメインです。副業は無理のない取り組みを心がけましょう。
参考:PR TIMES『パーソル総合研究所、副業実態・意識調査結果【個人編】を公表 加速する副業。正社員の 10.9%が副業実施中、1年以内の開始 41.3%』
周りに流されず、自分の意思を大切にすべき理由
副業の実態における、以下の4つの調査結果を紹介しました。
・副業を既に行っている人
・副業に意欲のある人
・副業にかける時間
・副業での平均月収
興味深い結果であったでしょうか?最後に、「周りに流されず、自分の意思を大切にすべき」であることをお伝えします。なぜなら、副業をする環境が十分に整っていない場合も多い上に、「本当に副業をすべきかどうか」を見極め切れていない方も多く見受けられるからです。
周りが副業をしているから、自分もやっておこうかな!というのは、少し危険な考え方かもしれません。
・副業をすることで、どんな良いことが想定されるか?
・副業をすることで、どんなリスクが想定されるか?
最初に確認しておきましょう。副業の良い点には、以下のようなものが挙げられますが、
・収入源が増える
・人脈を広げられる
・本業のスキルを活かせる
・新しいスキルを習得できる
・定年がなくなる
・挑戦しやすい
・経営スキルを磨ける
・計画力が磨ける
・タイムマネジメント力が磨ける
・隠れた才能を見つけられる
一方で、以下のような悪い点も考えられます。
・本業への支障が出るかもしれない
・身心の疲労が大きい
・本業の会社とのトラブル
・税金関連の手間がかかる
・周りの目が気になってしまう
・損をする可能性がある
・詐欺に会うかもしれない
各項目の詳しい解説は以下の記事をご覧ください。
大切なので繰り返しますが、副業に関する選択は「自分の意思を大切にすべき」です。周りの影響でいきなり始めることや、興味のない副業を選ぶことと、ほぼ間違いなく失敗するでしょう。最後に、自分なりに答えを持っておきたい質問を挙げておきます。
なぜ副業に興味があるんだろう?
なぜ〇〇の副業がしたいのだろう?
副業で本当に○○が実現できるのか?
副業以外の方法はないか?
まとめ
パーソル総合研究所が発表した「【個人編】副業の実態・意識調査」の結果を簡単にまとめると、以下の通りです。
正社員の10.9%が既に副業をしている
正社員の41.0%が副業意欲を持つ
週間平均10.32時間を副業に費やす
副業の平均月収は6.82万円
この結果を踏まえ、副業に興味がある人が必ず意識しておきたい「副業ブームに流されず、自分の意思を大切にすべき理由」を解説しました。
なぜ副業に興味があるんだろう?
なぜ〇〇の副業がしたいのだろう?
副業で本当に○○が実現できるのか?
副業以外の方法はないか?
いま一度、自問自答しておきましょう。副業に失敗しない人は必ず、明確に答えられるはずです。
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