公務員の同人活動・コミケ参加は、副業として認められているのかを解説します。
公務員が行う同人活動・コミケ参加の許可範囲・公務員が同人活動・コミケ参加を行う際の3つの注意点をまとめました。
目次
公務員の同人活動・コミケ参加は条件次第で可能になる
結論から言うと、公務員でも同人活動・コミケ参加をすることは可能です。ただし、活動するに当たって条件があります。その条件は以下2つです。
「活動の目的が営利ではないこと」
「公務員の3原則、信用確保・秘密保持・職務専念の自覚と責任が取れること」
もし収入を得る場合は、許可申請することをおすすめします。
確定申告が必要になる20万円の規定を超えないのであれば、許可申請は要らないという意見もありますが、万が一のトラブルを避けるためにも許可申請はしておくと良いでしょう。
※同人活動・コミケ参加は、営利的活動ではなく趣味の範疇として扱われるケースが多く、許可が得られやすいようです。
公務員の同人活動・コミケ参加が処分された事例
2020年11月、実際に公務員の同人活動・コミケ参加に対して処分が下されました。
高知県教育委員会は18日、営利活動を禁じる地方公務員法に違反したとして県立特別支援学校の40代の女性教諭を戒告の懲戒処分とした。高知県教育委員会によると、女性教諭は漫画の同人誌を製作。2013年2月から約7年半、即売会やネット通販で52作品1万7千部を売り、約175万円の利益を得ていた。
参考:同人誌販売し利益175万円 県内教諭を処分 地方公務員法違反
県教委は下した処分の理由を「営利目的の兼業を禁じる地方公務員法に抵触したこと」と発表しています。
また、『営利活動であると判断された理由』『副収入を得る際にやってほしいこと』についてのコメントは以下の通りです。
・「販売の継続性と反復性、利益を上げている点などから客観的に見て営利活動と考えられる。ネット通販の活用も判断材料になった」(県教委)
・同課は「線引きは難しいので事例ごとの判断になる。公務員はとにかく物に値段を付けて売るとか、報酬を得る場合とかは上司などに相談してほしい」と注意を促す。
このコメントを踏まえ、最低でも二つのポイントを覚えておきましょう。
一つ目は、金額や回数・頻度を問わず「モノを売る」「報酬を得る」場合は、”営利活動とみなされる可能性がある”こと。
二つ目は、「モノを売る」「報酬を得る」何らかの活動をする際には、”予め上司に相談する方が良い”ということ。
どちらも、リスクを取らずに安心して楽しく同人活動・コミケ参加を行うためには欠かせないポイントです。
公務員が同人活動・コミケ参加を行う際の3つの注意点
公務員が同人活動・コミケ参加を行う際の3つの注意点は以下の三つです。
①信用失墜
②情報漏洩
③職務の怠慢
上記3つの注意点を順番に解説していきます。
信用失墜
公序良俗に反するような創作・行動をしてはいけません。公務員である以上、公務を担う一員としてイメージや信頼を落とすことはNGになります。
報漏えい
公務で知った情報を外部に漏らしてはいけません。
同人活動・コミケ参加をグループで行う場合、グループメンバーとの交流が頻繁に行われる可能性が高いため、特に注意が必要です。
職務の怠慢
本業での職務で支障をきたしてはいけません。
例えば、同人活動・コミケ参加をやりすぎて睡眠不足になってしまい、公務の仕事に集中できなくなってしまうことや、仕事中に同人活動・コミケ参加に関連する連絡をしてしまうことなどが挙げられます。
あくまで公務が最優先であることを頭に入れておきましょう。
公務員でも許される範囲内の副業
公務員でも許される範囲内の副業は以下の通りです。
申請・許可不要な公務員向け副業
不動産投資
株式投資
家業の手伝い
本業関連の仕事
申請・許可が必要な公務員向け副業
講演・講師
執筆活動
フリマアプリ(不要なものを売る)
条件次第で申請・許可が必要になる公務員向け副業
小規模農業
グレーゾーンの公務員向け副業
アフィリエイト
クラウドソーシング
同人活動・コミケ参加
公務員の副業が禁止されている理由
公務員の副業禁止を規制しているのは大きく2つ、「法律」と「原則」です。
法律に関わる規制は「国家公務員法」と「地方公務員法」の2つに記載されています。
国家公務員法 第103条
職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。国家公務員法 第104条
職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。地方公務員法 第38条
職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
要は、公務員は「いつどんな時でも営利に関わってはいけない」原則があるということです。
また、公務員の副業を規制する3つの原則は以下の通りです。
国公法 第99条:信用失墜行為の禁止
本人は勿論、所属する職場、公務員自体のイメージを壊さない、信用をなくさない為国公法 第100条:守秘義務
本業の秘密が副業などを通して外部に漏れないようにする為国公法 第101条:職務専念の義務
精神的・肉体的な疲労などにより、本業に支障が出ないようにする為
公務に従事する者として信用を無くさず、秘密を保持し、本業への支障をきたさない。三つの原則は破ってはいけないことを理解しておきましょう。
まとめ
公務員の同人活動・コミケ参加は、営利目的でなく、公務員の原則を守れる範囲であれば許可なしでで行うことができます。ただ収入を得る場合は、金額の大小に関わらず許可を得ることをおすすめします。
最後に、同人活動・コミケ参加は他人との関わりが多く生まれるものであるため、特に情報の漏洩に気をつける必要があります。
公務員の原則はしっかりと守った上で、同人活動・コミケ参加を楽しみましょう。
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