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話題の男性の育休取得、取得メンバーとCHROに話を聞いてみました

 2019年9月現在、平均年齢27.3歳の弊社エージェント。書きながら今、若さに衝撃を受けました。ちなみに筆者の私は平均ど真ん中の27歳。「.3」をつけたことで「平均年齢より若いよ!」という無駄な抵抗が垣間見えます。まだまだ若いと言い張りたい。

 この数字が示す通り、弊社は非常に若者が多い会社です。代表の四宮でさえ40歳。「え、この前まで30代だったんだ!」と、ちょっとびっくり。

 それと同時に、メンバー数もめきめきと増員している社内では、ある出来事が増加してきました。労務に毎月のように報告されるある出来事…。

それが、「家族ができました!」というグッドニュースです。

いやあ、嬉しいですね。つい3~4年前は圧倒的に独身者が多かった弊社にも、春が来ました。なお、私の春はまだ来ない模様。先日妹に先を越されました。ハッピー!

 ご結婚も然りですが、お子さんの誕生も増えてきています。そんな中、社内で初めて、男性の育休取得者が実現。ということで、今回は男性の育休取得について、弊社の考え方をお伝えしていきたいと思います。

 …と、その前に! 絶賛独身を謳歌してやまない筆者の、育休リテラシーがわれながらとても心配なので、まずは育休の現状を調べてみました。

世間の育休取得率は?

 厚生労働省が調査を行った「平成30年度雇用均等基本調査(速報版)」の結果によると、 育児休業取得者の割合は 「女性:82.2%」「男性:6.16%」。

 また、2015年の調査ではありますが、育休を取得した男性の56.9%は「5日未満」の休みしか取得していないんだそうです。

オ 育児休業の取得期間

男性は「5日未満」が 56.9%(平成 24 年度 41.3%)と最も高く、1か月未 満が8割を超えている

厚生労働省 「平成 27 年度雇用均等基本調査」の結果概要

 男性が育児休暇を取得する、というのはまだまだ日本ではあまり馴染みがないのだと見せつけられた気分です。自民党の有志議員が「男性の育休『義務化』を目指す議員連盟」を設立した、という話もありますが、実情はまだまだ推進していかなければならない事項なのだなあ~と改めて実感。

 夫婦ともに育休を取ってしまうと収入が減ってしまう、人手が足りていない、自分がいなければ仕事が円滑に進まない…など男性が育休を取りづらい原因はいろいろ考えられますが、つまりはお互いの理解とフォローが大切なのだと個人的には思います。育休と関係なくとも、あらゆるケースに備えて、属人化させない組織創りというのは重要ですね。

育休を取得した男性メンバーに、インタビューしてみる

 ということで、簡単に調査しただけでも、浸透していないことが発覚した男性育休。

 でも、私の中のドライな秋山は囁きます。

「夫婦ふたりで育休取って収入減るなら、別に男性まで育休取らなくても良くない?」

 そもそも、男性が育休を取得するというのはどんな意味があるのでしょうか。いまいちイメージが湧かない独身アラサーが、弊社で育休を取得した男性メンバーに根掘り葉掘り聞いていこうと思います。


樽磨篤嗣(Atsushi Taruma)

HR(ヒューマンリソース)事業部所属。
ブライダル業界の新卒採用を経験後、エージェントに新卒採用担当として入社。現在は組織開発に携わっている。

――2児の父親でいらっしゃる樽磨さん。今年の7月に第2子が誕生したということですが、育休を取得するに至った経緯を教えていただけますか。

 「自分も子育てに参加したい」という想いはあったんです。妻は里帰り出産で、出産後はご実家の助けもありましたが、里帰りを終えてしまえば、大人は日中働いている私とふたりきり。私が働きに出ている間は育児や家事を行うことができませんし、長女もまだ幼く手がかかります。幼い子ども2人を抱えながら日中の家事を任せっぱなしにしてしまうことは大変な負担だろうと思っていました。

 2人目が産まれたとき、会社のメンバーからお祝いの言葉をたくさんいただいて、その流れで先輩メンバーに「子育てをもっと手伝えたらいいな…」という話をしたんです。そうすると、即答で「育休とりなよ!」と言ってくれて。同じチームのメンバーも、私が安心して休めるように仕事を引き継ぐ、と申し出てくれました。それで、9日間の育休をいただいたんです。

――取得してみてどうでしたか。

 いやあ、大変でしたね! 妻の日常がよくわかりました。特に、お風呂と寝かしつけが大変で。当たり前のことですが、自分の思った通りには動いてくれないので、どうしても子ども中心の生活になってしまいましたね。

 仕事を気にせず子育てに集中する時間が取れたことで、どんなことが大変なのか、時間の使い方や状況を具体的に想像することができるようになりました。会話の仕方も変わりましたね。自分だったら…と考えると、気軽に「今夜飲み会行ってくるわ!」なんてもう言えないです(笑)よく不満として耳にする「専業主婦の妻が家事を完璧にしてくれない」とか…、「無理無理!」と思いました。 片付けた側から子どもがまた散らかしていくので、せっかくやったこともなかったことになっちゃう(笑) 言われたらイライラするだろうなあ、と思う発言や行動、できることできないこと、など、より具体的に理解できるようになりました。

――知識として知ってることと、経験した上で理解していることは違いますからね。

――第2子誕生のタイミングで育休取得ということですが、第1子の時に育休を取らなかったのはどうしてでしょうか。

 言い出せなかった、というのが正直な答えです。当時は入社して半年経つか経たないか、という時期で、育休取得実績も女性メンバーしかありませんでした。自分の仕事が忙しい時期だったこともあり、言ったら迷惑がかかると決めつけていたんですよね。

 しかし入社して2年が経過した今では、初めての挑戦や多様な働き方にも理解のある会社であることがわかりました。だから、育休取得という要望もするっと口に出すことができたんです。メンバーが全力でバックアップしてくれたのが嬉しかったですね。

――なるほど。初めての事例というのは勇気がいりますもんね。

――これから次に続いていくメンバーも増えてくると思います。何かアドバイスはありますか。

 「口に出す」ということが大切です。第1子の時は「言っていいのかな…」と自分の中だけで完結してしまって、相談もしませんでした。でも、当時相談していたら、今回と同じように前向きに受け入れてくれたと思います。

 まだまだ男性の育休取得は、世間ではなじみが薄い。私自身がその思い込みに縛られてしまったのだと思います。でも、できるかもしれないことを相談もせずに押し込めてしまうのはもったいないですよね。

 意思表明することが何よりも重要だと思いました。

CHROからも見解をいただきました

八並嶺一(Ryoichi Yatsunami)

株式会社エージェント 執行役員CHRO(最高人事責任者)。
学生時代から起業に興味を持ち、自ら飲食店を経営。卒業後はフリーランスとして広告代理事業・営業代行を行う。 大学卒業後、スタートアップ、ベンチャー企業2社経験後、エージェントに入社。人材紹介・派遣事業の立ち上げ後、HR(ヒューマンリソース)事業部へ。現在は、CHROとして「採用」「人材開発」「コーポレートコミュニケーション」をメインに事業推進している。

 子育ては、大変です。私も1才の子供がいますが、常に実感しています。

 樽磨さんから、育休について相談された時、正直少し考えました。しかし、エージェントを“働きやすい会社”にする――今回の場合、夫婦で協力して育児ができる環境を作る――ためにも、HRが率先して実践しなければならない事項だと思い、樽磨さんと一緒に仕事を進め方を整理しながら、どうしたら業務に支障なく、安心して育休が取得できるのかを模索しました。

 どうしても必要な部分は、遠隔でMTGに参加していただいたりもしましたが、やはりチームメンバーが協力的な姿勢だったことが有難かったです。通常業務をある程度共有し、属人化させないことは、「仕事」と「家族」双方を尊重するために必要なことだと実感しました。

 会社としても、今後育休を取りたいと思っている方の意見を可能な限り尊重していきたいと思っています。そのために、業務が個人に依存することなく、円滑に実行できる仕組みを整えていくことは重要です。各チームには業務の整備を引き続きお願いしていきたいと思います。


 こ、子育てってそんなに大変なのか…!

 確かに、経験して理解しているのか、想像のみに止まるのかでは全く違いますね。お互いの思いやりにも作用する男性育休、確かに素敵な施策でした。

 多様な働き方を実現するためにも、大変喜ばしい出来事でした! これから育休取得者が増えていくことが楽しみです。


株式会社エージェントでは一緒に働く同志を募集しています

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